サイコパスの村 【キヨ】

19話 ページ20

『……んむ……もう、朝？』



かるーく伸びをする
日射しがなんだか気持ち良くて朝だと改めて実感





「………起きた？Aちゃん」



私が寝ていた部屋の隅にいたのは




『……ヒラお兄さん？』

「ん、おはよ」




そういって彼は笑った
おはようございます、と軽く会釈する






なんだろう

なんだか、違和感






ヒラお兄さんて、こんな感じで笑っていたっけ？






「ぼーっとしてどうしたの？
頭痛いとか？あ、ご飯持ってこようか？」

『や、違うの』





話した方がいいのだろうか



気のせいかもしれないけど、なんか









『ヒラお兄さんのさっきの笑顔、キヨお兄さんの笑顔に似てる』





そう思った








「………え？キヨと、僕が？」




彼は驚いたように目を見開いている
言っちゃまずいことだったかな









「………ふふっ、ははっ、ひひひっ、あははははははっ！！！


……昨日の夜、キヨが言ってたとおりだ
この子は他の子供とは何かが違う、………ふふふっ」




不気味に笑うヒラお兄さん

それはキヨお兄さん以上に狂気を感じられて








「きみは、僕みたいな人を察知するセンサーでもあるのかなぁ？」






ただ、こわかった

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