番外編『誕生日』 ページ34
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『ノスケ、これ』
「……なんだこれは」
芥川はAに小さな紙袋を押し付けられていた。
強気な眼差しで見るAの頭に、芥川は手を置いた。
『太宰サンから聞いた。今日 誕生日なんだってね』
「あぁ、そう言えば…」
つまらなそうな会話を繰り返す二人。
芥川は押し付けられていた紙袋を受け取った。
『い、無花果の甘露煮(かんろに)だよ。ちゃんと作り方調べて作ったんだからありがたーく食べるのだ』
紙袋の中には瓶(びん)が入っていた。
それでも香る甘い無花果の香りに芥川は顔を綻ばせた。
「無花果は毎度そのまま食べていた故、とても嬉しい」
「嬉しい」
その一言を聞いただけで、Aは芥川に抱きついた。
行動にすぐ表す純情さはまるで犬のようだった。
『ノスケって変な所で優しすぎるからAはっ…』
「照れて仕舞うのか、単純な奴め」
ぐりぐりと頭を芥川に押し付けながらも、それを受け入れてくれるのでAは幸せそうに笑う。
『ノスケ、明後日(あさって)は何の日か分かる？』
「知らぬ」
『女の子にひれ伏すひな祭りだよ！』
少し意味合いが違うが、芥川の誕生日の2日後はひな祭りだ。
Aは、『だからその日はAにいっぱい構えよ』と言いたげな目で見たが、芥川は無反応だ。
「僕はその日任務がある」
『えぇ！？やだ！森さんに伝えとくから！』
「今になって仕事の都合は決めれぬ。ただ…」
くっついていたAを離すと、ずい、と芥川は顔を近づけた。
「それは夕方には終わる。6時には帰ってくる故、貴様は僕の部屋にいろ」
『！晩御飯(ばんごはん)でも作っていてあげようか？』
芥川は一瞬顔をこわばらせたが、すぐに「頼む」と言った。
Aはすぐに満面の笑みで、芥川の頬にキスをした。
「…Aは4日に仕事はないだろう」
『うん休み』
芥川は再度Aを抱き締めると、その額にキスを落とした。
＊＊
ひな祭りがやって来て、Aは芥川の言いつけをしっかり守っていたのだが。
『…ったくよォ……ああぁ…死ぬぅ……』
その翌日、まさかこんな腰痛に襲われるとは思ってもいなかった。
＊
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芥川様LOVE - 芥川様可愛い好き作者様有難う御座います一生付いていきます (2019年11月16日 14時) (
レス) id: 40c6fc2ce8 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわ とまと - 銀色ミカンさん» ありがとうございます！！新作もちまちま更新頑張っているので！ (2016年12月1日 23時) (レス) id: ac53bb1069 (このIDを非表示/違反報告)
銀色ミカン - 笑いながら読みました。とまとさんの書く芥川かわいいです！ (2016年12月1日 17時) (レス) id: 8b3f2e95f6 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわ とまと - あんこさん» 貴方とは話が合いそうですね((ｷﾘｯ。ありがとうございます！！私はやつがれ小説製造気なので、また新しい作品作りました！ぜひ読んでみてください！ (2016年11月29日 22時) (レス) id: ac53bb1069 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - うわあああああんめっちゃ可愛いですうううううう！！！私やつがれ大好きでほんとこんなやつがれちゃんも愛しい…！やつがれちゃんは神と言えるほどのガチ勢で御座います！← もうほんとうへへへって言いながら見てました可愛い無理…ありがとうございます… (2016年11月27日 6時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
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