召集 ページ32
.
あのあとゾムの好感度は25上がった。もういい知らない。
テスト返却が終わり、テスト明け初めての生徒会集合。
掃除のロボロとシャオロンを除いたメンバーで生徒会室に行くと既に先輩3人は揃っていた。10分ほど雑談をしていると彼らがやって来たので、グルッペンが今日の集合の本題に入った。
「テストお疲れ様。お前ら1年のことは事前にコネシマや大先生から聞いているゾ。よく頑張ったな。正直次この場に集まるときは数人減ると思っていた」
「グルさんもオスマンも俺も無事上位キープできたし、お前らの成績も大幅に上がったらしいからまぁ今回はほんまにすごいと思うで」
「精神ごりごりに削って教えた甲斐があっためぅ！！」
先輩からの嬉しい褒め言葉。
理科の点数が一番伸びが良かったのはトントン先輩のおかげだろう。心から感謝したい。
「それでだ。今回集合したのは頑張った我々を称賛するのと、あと新生徒会役員を選び始める時期が近いからだ」
「新生徒会役員？」
「ああ。この学校の願書受付は普通よりだいぶ早く設定されているだろ。それにはいろいろな理由があるが生徒会もそのうちの一つだ」
この学校では生徒会が主権を握っている。先生が干渉できないわけではないが、生徒会は教職員に信頼されているため大体思い通りにことが進む。
つまり生徒会は学校の重要な組織なのだ。
だから適当に役員を選ぶわけにはいかない。私たちは入学してすぐ生徒会長直々にスカウトされたわけだけど、一応願書を見て目星はつけていたらしい。
「失礼します。あ、もう皆さん揃っていたんですね」
「今新生徒会役員選出の話をしていたところだ」
「なるほど。今年は12月5日から12月24日までですよ」
「じゃあ去年と同じく年明けの生徒会は役員選出で忙しくなるわけだな」
「頑張ってください。生徒会の人数去年よりはるかに多いんで少しは楽なはずですよ。これには私たち教員もあまり口出しできないんで」
受かるかもわからない人の資料を1枚ずつしっかり確認しなきゃいけないんだからそりゃ大変だろうなと思う。
しかも先輩は3人でそれをやってのけたんだからすごい。絶対グルッペン途中で飽きただろうな。
「役員選出のことを事前に説明しておこうと思う。選ぶ上でのルールは今から説明する。トン氏が」
「……」
「頼んだゾ」
なんという倒置法だ。こんな情けないというか他力本願な倒置法は初めてだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 148人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：算数にがて作者 | 作成日時：2020年8月15日 12時
