ん？恋愛ゲーム？【d!】 (ページ20)

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トントン先輩の丁寧な解説に助けられ、その後の問題は割とすらすら解けた。

時計を見ると針は15時を指していて、【チョコいりますか？】と横を向くとさっきまで起きていたはずの先輩が寝ていた。

まぁさっきって言っても13時とかだけど。
こんなに集中して勉強できたのは久しぶりだ。

疲れが溜まってるんだろうなと判断した私は自分用に持ってきた膝掛けを先輩の背中に被せ、チョコを口にした。

＿＿綺麗な顔だなぁ。という言葉しか出てこない。
こんなに有能で万能なのに私に執着してていいのだろうかと思ったのだが、さっきシャーペンの写真を撮ったときの嬉しそうな顔を見て何も言えなくなった。そんなに私が好きか。

私じゃない人を狙った方が幸せになれるのになと思う。でもこんなすごい人に好意を抱いてもらえることについては素直に嬉しい。
ヒロインってほんとに罪深いポジションだよなーとアホみたいな感想を呟き、【最後の2時間半だ頑張ろう】と気合いを入れ直した。

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tn side

目が覚めた。
しかしAさんは俺が起きたことに気付いてないようだったのでしばらく横顔を眺めることにした。

背中に温もりを感じるがこれは多分Aさんが掛けてくれたんだろう。そんな彼女にとっては当然の気遣いがいつも結構嬉しかったりするのだ。

いつもギャイギャイ騒いでるのでそんなに強くは思わなかったが、彼女はとても綺麗な顔立ちをしている。それでいて可愛いってなんなんだ。

綺麗:可愛い=5:5という式が俺の頭の中で成り立った。いや、この子の魅力は数値なんかで表しきれんけど。

『先輩。5時半です。そろそろ帰りましょう』
「んー…ｱﾀﾏﾅﾃﾞﾃ」
『え？』
「…頭撫でてほしい」
『どうしたんですか？』

【まあいいですけど】と優しく俺の頭に手を置いてくれた。
こんなことこういう特別な場じゃないと頼めへんしな。

俺が満足するまで撫でてもらった後、帰宅に向けて支度をした。

はぁ、もう終わってまうんか。(ゆったりしすぎて寝てタイムロスした人)
ほんま有意義な時間やった。

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