ん？恋愛ゲーム？【d!】 (ページ15)

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「今日、楽しかった?情けないとこしか見せれんくてごめん」

駅の前で人目があるのにもかかわらず大粒の涙を溢して彼は謝っている。

ほんとはこいつが女性に連れていかれたときも彼女のフリをしてまで助ける必要はなかったと思う。ただ、目の前に選択肢が浮かんだだけだった。

▼彼女のフリをして助ける
△見捨てる
△見捨てる
△見捨てる

こんなかんじで軽く白目を剥いたのは良い思い出だ。さすがに私だってそんなに鬼じゃないから助けてやった。

しかし困った。こういうときに限って選択肢が出ないんだよなぁ。

ついでに私、普段泣かない人が泣いてる姿に弱いんだよなぁ!!!(悲痛な叫び)

『楽しかったって言ってるやん。情けないんもいつも通りやろ?次出掛けるときもっとカッコつけてや』
「……」

彼が【なんなんイケメンすぎやん僕の彼女…ｯ!!】と小さく叫んだのでメンタルヘラヘラ鬱くんは治ったと見ていいだろう。

すっかり調子を取り戻したらしい彼は、【家まで送ってくわ!】と元気よく言った後わざわざ手を絡ませてきた。所謂恋人繋ぎってやつ…………は??

『おい鬱何ナチュラルに絡めてくれてんだ』
「この空気ならいけるかなって……」
『お前そういうとこな』

一体何人がこういうテクニックに堕とされてきたんだろう。こっちだって毎日彼らに惹かれないように必死なのに。

そう思うと横でへらりと笑う鬱に対して腹が立ってきた。腕を握って思いっきり捻る私の必殺技()、雑巾絞り。漢字にするとそれっぽいだろへへ!
【いだだだだだだ】と呻く鬱を笑ってやった。

家についてしばらくした頃に【次ってことはまたデート行ってくれんねんな!ばり楽しみやわ!!】とハートのスタンプ付きでL〇NEが来た。

それを華麗にスルーして通知を切ると、学校のカバンに今日のキーホルダーをつけて早々にベットに潜った。
調子乗んなよ鬱め。お前は一度甘やかすといろいろと面倒なんだよ。

はぁ疲れた。今日はぐっすり眠れそうだ。

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鬱の好感度が200上がった!(555)