並盛の土地神 (ページ8)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:7,106 hit

8話ページ8

「ったく！何で答えられねーんだ！」
「まぁまぁ獄寺。何か事情があんだよ」
「だからその事情が知りたいんだろうが！」

結局、応接室に行っても雲雀について何も知れなかった。

「もしかしたら病気かもな」
「そうかもしれないね。雲雀さん、風邪を拗らせて入院してたし……」

綱吉がケガを負って入院したとき、雲雀も同じ病院に入院していた。その時に綱吉は更にケガを増やした。

「でも入院のことを隠すかな？」
「それもそうか……」
「とにかく、誰にも言えないような事情があるってことですね十代目！」
「そうだと思うけど……」

あれこれ考えてみるが、やはり分からない。

「そういえばアイツの家って何処なんだ？」
「家？」

山本が不意にそんなことを言い出す。確かに、雲雀の家など、本人ぐらいしか知らないかもしれない。

「草壁さんは知ってるかもだけど、あの様子じゃあ教えてくれないよな……」

そもそも群れることが嫌いな雲雀なら、自分の家を教えないだろう。教えたとしても家に入れてくれなさそうだ。

「行ったら怒られないかな……」
「大丈夫っすよ！もし十代目に危険が及ぶようなら俺がぶっ飛ばしますんで！」
「……不安しかないよ…………」

そうして三人は放課後、雲雀の家を訪ねることにする。その前に家を突き止めなければならないが。

「誰か知ってる人いないかな……」
「あ！そういえば笹川センパイが行ったことあるって言ってたぜ！」
「ええ！？お兄さんが！？」
「テメェそれを早く言えってんだ！」

なんと了平が行ったことあるらしい。山本が言うには、並盛を走っている途中にたまたま雲雀に遭遇したときに家を見たらしい。

「じゃあお兄さんに聞いてみよう！」

「あのツナがヒバリの家に行くことに賛成するとはな……」

教室の窓の外から、リボーンが三人の様子を見ていた。
普段のツナなら絶対に雲雀の家に行くことを怖いからと拒否するだろう。
だが今回は、雲雀のことがどうしても気になるようだ。

「オレも少し調べてみるか」

そう言うと、リボーンは何処かへ向かっていった。