並盛の土地神 (ページ7)

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7話ページ7

「し……失礼しま～す……」

綱吉は応接室の扉をソロソロと開けた。後ろから獄寺、山本と続く。

中にいたのは、いつもの学ランにリーゼント頭の草壁だった。彼は書類の整理をしているようだ。
草壁は三人が入ってきたことに驚いたような表情をする。

「あ…あの……草壁さん……ちょっと聞きたいことが……」
「……何です？」

草壁はペンを机に置く。

「えと……雲雀さんって……卒業したんですか？」

綱吉がそう尋ねると、草壁の眉がピクリと動いた。

「何故そんなことを？」
「朝……校門にいませんでしたから……どうしたのかなって……」

草壁はため息をついた。そして、

「残念ですが、その質問には答えられません」
「え？」
「何だと！？テメェ十代目の質問に答えられねぇってのか！！」
「ご…獄寺君…！良いから……」

獄寺をなだめると、綱吉は一気に不安になった。
草壁が答えられないということは、別に不良のケンカに行っているわけではないということだ。
更に言えば、綱吉には超直感がある。その超直感が何かを訴えているような気がするのだ。

「あの！雲雀さんに何か…………」
「あなた方には関係のないことです」

草壁はいたって冷静な表情で答える。

「関係なくねぇ！アイツは不本意だが十代目の守護者なんだ！知る権利があるんだよ！！」

獄寺が怒鳴るが、草壁は何も答えずに、ペンを持ち、書類を読み始めた。

「……分かりました……ありがとうございます」

綱吉が草壁に頭を下げて、礼を言った。

「十代目！？よろしいのですか！」
「うん……答えられないなら仕方ないよ……」
「ツナ……」

三人は応接室を出ていく。一人残った草壁は、ただ、暗い表情を浮かべた。