死神少女の初恋No. 2 (ページ28)

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６３話ページ28

ザップside

ｻﾞ｢ほんっと、どうしたんだか｣

俺は心配でたまらなかった

ｻﾞ｢A、って、いない…｣

彼女が寝ていたはずのベッドを見るともぬけの殻だった

どこいったんだよ…!!

ライブラを飛び出し、Aを探す

早朝だからか、やけに多い人混みや車も少ない

人を掻き分け、路地裏という路地裏を手当たり次第探す。だが、

ｻﾞ｢いない…｣

ここも

あそこも

そっちも

ｻﾞ｢畜生っ!!!!｣

走って
るうちに、以前彼女との骨拾いでやって来たあの店の前にいた

ｻﾞ｢最後の希望だな…｣

すると、その店の裏側から金属のこすれあう音と聞き覚えのある声が聞こえた

ｻﾞ｢そっちか!!｣

どうか…Aがいますよう
俺は夢中で駆けた

そこには＿＿＿

激しく鎌をぶつけ合い、戦っているニコライとAの姿が

ｻﾞ｢んだよ…。俺をイライラさせる｣

仲良く彼女とアイツが話していると、心の奥から黒い疼く何かが表に這い出てきた

不意に背後から声が

ﾒﾌｨ｢なあんだ。行かないの?｣

メフィストとやらだ

ｻﾞ｢行きたいけど行けねぇ…｣

今行ったら、俺はニコライを殺すだろう

ﾒﾌｨ｢ﾊﾊｯ、もしかして"嫉妬"かな?｣

"嫉妬"という言葉を聞いた瞬間ハッとなった

ｻﾞ｢そうだったのか…俺は、嫉妬をしていたのか｣

この黒い疼く何かは、嫉妬だったのか

ﾒﾌｨ｢何を思ってるか分からないけど、あの2人の仲には誰も入れないよ｣

ｻﾞ｢そうか…｣

ﾒﾌｨ｢あ、安心しろよ。恋人同士ではないから、君とは恋人になれるよ"無事なら"ね｣

安堵のため息をつくと、東の空が明るくなり始めていた