九 ページ10
A｢陸奥っ！？｣
陸奥『す、すまん主………… 検非違使の弓兵にやられて、
場所がバレてしもぅた…』
くそ！時間の問題か。躊躇っている暇はない。
A｢三日月宗近、戦闘は最小限に抑えろ！
安心しろ、すぐに【行く】！｣
僕の言葉に、三日月と一期と、大倶利伽羅は目を見開いた。
一期｢主？！行くとは、………… 一体どういう…｣
倶利伽羅｢………… まさかあんた、
第二部隊のところへ行くつもりか？｣
A｢それ以外に何がある。ほかの部隊を動員して
その部隊まで怪我をされても困る。お前らの命は、僕が預かっているんだ。｣
一切の揺るぎない意思で、二人を見つめる。
一期｢幾ら何でも無謀です主！
大太刀を中心とした救出部隊を編成しましょう！｣
倶利伽羅｢………… 出来もしないことを言うな。
俺ひとりで行く。｣
そう言って立ち上がろうとする大倶利伽羅を、強引に座らせる。
A｢お前らはここで待機だ。勝手な行動は許さない。
僕の、大事な刀剣男士達を傷つけるものは
鬼神だろうと許さない。｣
そう言い残し、僕は出陣門に赴く。
へし切が狂ったように止めに来たけど、そんなことはどうでもいい。
僕は馬に跨り、第二部隊が待つ戦地へと向かっていった。
**********
陸奥｢くっ！
何としても、ここは切り抜けるんじゃ！せめて小夜だけでも……… ！｣
小夜｢そんな事、………… 絶対に嫌だ。
僕だって、みんなの役に立ちたい……… ！｣
加州｢嗚呼もう！爪も服もボロボロ！こんなんじゃ可愛がってなんかくれないよ！
責任とってよね！！｣
三日月｢小狐丸や、傷を受けすぎだ。このままでは重傷になりかねないぞ。｣
小狐丸｢……… だからと言って、引き下がるわけには行かぬであろう。
お小夜も頑張っておられる。私めがここで諦めてどうする……… ！｣
鶯丸｢みんな、まだ生きているよな。きっと主が救出部隊を送ってくれているはずだ。
もう少しの辛抱だ！｣
六振りに襲いかかる無数の検非違使。
六振りはしっかりとした連携を取りつつ、検非違使を退けていく。
しかし、小夜左文字の後ろに、薙刀の影。
陸奥｢小夜！！後ろじゃ！！｣
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作者名：アルビリオン | 作成日時：2017年9月20日 1時
