八 ページ9
一期｢主！！突然の入室をお許し下さい！
早急にお耳に入れたいことが！｣
突然息を乱した一期が入ってくる。
A｢どうしたの、顔が真っ青だ。｣
一期｢それが、
第二部隊が出陣中の地で、居るはずのない検非違使が目撃されたのことです！！｣
A｢はぁあっ！？｣
僕は思わず、猫をかぶるのを忘れていた。
A｢一期、それは一体どういうことだ？
あの辺は検非違使も出現しねぇ安全地帯なんじゃねぇのかよ……… クソ！！
状況を見誤ったのは僕の方だったってわけかよ！｣
僕は怒りを込めながら床を殴る。
くそ、どうする…………
どうするもクソもねぇ、答えは一つだ。
A｢おい！聞こえてるか三日月宗近！
今すぐに帰還しろ！！｣
三日月『はっはっは、主よ。
……………… それは無理というやつだ。』
A｢はぁ？！おまえ、僕の命令が聞けないのか…… っ、まさか、！？｣
三日月『あぁ、そのまさかだ。
現在、第二部隊は。検非違使の群れに囲まれている。』
……………… なんてことだ、
僕は、いつもの癖で爪を噛む。
どうする、どうすればいい。
囲まれているなら、まだ戦闘には至っていないはず。
だが、退路も無いはずだ。
退路を切り開いて帰還するのは、恐らく難しい。
僕がすべきことはなんだ、僕にできることはなんだ。
考えろ、……………
小夜『このままじゃ、帰れるものも帰れなくなる。
主、交戦許可を、』
A｢ダメだ、絶対に戦闘は避けろ。全員死ぬぞ。｣
加州『じゃあどうすればいいの？！
このまま隠れてたって検非違使がどこかに行くわけじゃない！』
どこかに、行く………………
…………… っ！！
そう、か、………… その手があった……
A｢お前ら！絶対に戦闘はするんじゃねぇぞ！｣
僕は、鍵のかかった引き出しから
ある書物を取り出す。
よし、これさえ有れば…………
陸奥『ぐぁあぁっ！！』
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作者名：アルビリオン | 作成日時：2017年9月20日 1時
