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俺の言葉に、華房は目を見開く。
心｢………… ぅそ、実の妹に、あんな酷いことするなんて……… っ！｣
遙希｢それよりも分からないのか？
柚希がこの事実を知った時点で、さらにあいつが傷つくことに、ね？｣
俺は、まるで蛇のようにそそのかす。
そう、この事実を知った時こそ、柚希が立ち直れなくなる時だ。
心の底から慕っている兄が、姿を変えてまで自分と敵対関係にあるということ。
いかなる理由でも、しばらくは立ち直れなくなるだろう。
遙希｢だから、………………
柚希には、この事。言わないよな？｣
俺は、華房の耳元て、甘く囁く。
心｢………… っ、……… ぃゃっ！｣
遙希｢嫌じゃない。…………… 言わないよな？
もし言わなかったら、いい思いをさせてやるよ。｣
そう言って、華房の身体を壁に押し当てる。
心｢いやっ、…………… はなしてっ、！｣
遙希｢嘘つくな。期待している瞳だ。｣
俺の言葉に、華房は身体を震わせる。
心｢っ、………… ぉ、大声出すわよっ、｣
遙希｢出したければ出せばいい。
でも、お前が叫んだら、真っ先に柚希が来ることくらいわかるよな？｣
華房は、どこにもぶつける事の出来ない感情に苦しんでいるようだった。
……………
はぁ、少し虐めすぎたか…
俺は、華房の身体を抱き締める。
心｢ぇ、…………… ちょっ、何してんのよッ、｣
遙希｢…………… はぁ、頼むから。
この事は柚希に言わないでくれ………｣
華房は、突然の態度の変わりように驚いているようだった。
心｢………… 突然何よ、そんな声出して｣
遙希｢…………… 誰が、
誰が好き好んで、可愛い妹に酷い事するかよ。｣
俺の本音に、何かを察したのか
華房は俺の背中に腕を回す。
心｢……… あんた、なんか隠してるのね？
柚希に言えない、何かを。｣
はは、15歳でここまで気が回るとはな。
人に弱みを見せるのは嫌いだが、今くらいは別にいいだろう。
これは、アイツらには言えない事だから。
俺は、一層華房の身体を強く抱き締める。
華房はそれを嫌がらず、静かに抱き締めていてくれた。
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作者名：アルビリオン | 作成日時：2017年7月11日 9時
