【ツイステ】無力な海の王子様【男主】 (ページ44)

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勝負とか、そんなのになんの意味があるんだよ。

そんなの、テストすりゃ分かることだろ。

そう思いながら、放心しているこいつを置いて他の生徒の元へと行く。

バルガス「………… 今日の授業は、抜き打ちテストだ！

日頃から鍛錬を続けていれば、必ず出来るはずだ。

テストの評価でも優劣をつけるからな。ノルマを達成できなかった奴は放課後補習だ！

名前を呼ぶから、順番に受けに来い！」

抜き打ちテストなんて、なんとタイミング良く……

すると、さっきの奴が俺の元へやってくる。

セベク「このテスト、僕の方が成績が上だということを証明してやる。

せいぜい頑張ることだな。」

めんどくせぇ奴に絡まれちまったなァ…………

取り敢えず、待っている時間は練習時間って事だろ。

まあ、魔力が戻ってなかったから箒に乗って飛んだことないのは事実だし、軽くウォーミングアップといくか。

そう思いながら箒に跨り、意識を集中させる。

まあ、箒なんてなくても飛べるんだけどな。

優しく地面を蹴ると、箒はゆっくりと浮き始める。

フィリウス「ヨシヨシ、良い子だ。

取り敢えず、このまま上昇してもらおうか。」

そう呟きながら箒を撫でると、箒は俺の意思に従うように上昇して行く。

近くにある木のてっぺんに並ぶと、緩やかに吹く風に頬を撫でられる。

うん、風が気持ちいいな。空を飛ぶのも悪くは無い。

それに、この箒は良い子だし、相性も良さそうだ。

フィリウス「さて、これから抜き打ちテストがあるらしいが……

無茶な注文をするかもしれないが、よろしく頼むよ。」

そう言って俺は地面へと降下する。

ま、どうせ皆俺は飛べないやつだと思ってるだろうからな。

その考えを捻り潰してやる。

残念ながら、俺は生まれながらにしての天才だからな。

ふと周りのヤツらを見ていると、オクタヴィネル寮生が全員と言っていいほど低空飛行でしか飛べていない。

まさか、あの三人もあのザマじゃないだろうな？

後で聞いておくか。