【ツイステ】無力な海の王子様【男主】 (ページ9)

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朝日が昇ると、私の頬を撫でる優しい感触で目が覚める。

そこには、優しい笑顔で愛おしそうに私の頬を撫でるマレウスさんがいた。

フィリウス「……………… おはよう、ございます。」

マレウス「………… まだ、心は晴れていないみたいだね。」

その言葉に、私はゆっくりと頷いた。

すると、マレウスさんは突然、変なことを言い始めた。

マレウス「………… オンボロ寮の人の子が、どうやらアーシェングロットに立ち向かう様だ。

まあ、学園長に唆されたのだけど。」

……………… はは、私にそんなことを言って、どうしろと？

無力で、何も出来ない私に、……

そして、また私の頭にノイズが走る。

そして、見えた【記憶】は、父上と母上の姿。

……………… おかしいな。

【こんな顔だったっけ。】

………… 昨日の夜から、明らかにおかしいんだ。

自分の記憶の中に、【知らない記憶】が混ざっている。

今まで、こんなこと無かったのに、突然。

マレウス「顔色が悪い。今日は休むといい。

教員には僕から口添えしておくよ。」

そう言って、マレウスさんは私の額に唇を当てた。

その途端、急に襲って来る睡魔に、私は抗えなかった。

*******

目が覚めると、既に日が傾いていた。

私ったら、本当に一日休んでしまったようですね。

ちゃんと授業に出ないと、ユウに心配されちゃう。

明日は、……………… 頑張って行こう。

あの人達には、会わないようにしよう。

あんなの、もう、知らない。

……………… 【どうでもいい】

だって、そうやって【逃げた】方が楽だろ。

今までだって、そうして【逃げて来た】じゃねぇかよ。

今更、だろ。

…………………… あれ、また、私は何を考えて

とにかく、明日はちゃんと授業に出よう。