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そう聞いても、マレウスさんは何も答えてくれず、ただ抱き締める力が強くなる。




素直に悩みを言わないところはジェイドとアズールに似てる。











嗚呼、初対面なのにあんまり嫌な感じがしないのって、ちょこっとあの三人に似てるからなのかな。





私は、マレウスさんの頭を優しく包んだ。








フィリウス「…… 言いたくないなら、それでいいです。





マレウスさんの気が済むまで、こうしてますから。」






そう言った途端、マレウスさんはいきなり顔を上げて私から離れた。




マレウス「………… へ、変な事を言わないでくれ。」




変な事?何処が?何が?




フィリウス「だって、何となく誰かに甘えたかったんじゃないんですか?



別にぎゅってされるくらいなら全然苦じゃないし。むしろ昔は毎日されてたし……」





すると、マレウスさんは何かを考えるかのように目を瞑った。








そんなに変なこと言ったのかなぁ?





そう思っていると、マレウスさんは私の手を握る。






マレウス「………… では、今夜は朝まで君を抱き締めて寝たい。」




フィリウス「ええ、お安い御用ですよ。



まあ、私を助けてくれた見返りだと思ってくれていいですから。」







私はマレウスさんの傍へ寄り、腕の中へと入る。






マレウスさんは私の身体を優しく抱き締め、気持ちよさそうな寝息を立て始めた。




そんな寝息に誘われるように、私も夢の中へと落ちていった。






*********






朝日の光で目を覚ますと、まだ気持ちよさそうに眠るマレウスさんの顔があった。








寝ている顔は子供みたいで可愛いなぁ……





でも、授業もあるし起こさないと。







フィリウス「………… マレウスさん。朝です。





おはようございます。起きて下さい。」





マレウスさんの頬を撫でながら、優しく声を掛けると、ゆっくりと目を開けてくれた。





マレウス「………… 嗚呼、おはよう。僕の愛しい人。



目覚めた瞬間に君の愛らしい顔を見ることが出来て、僕は幸せだよ。」





そう言いながら、マレウスさんは私の頬に唇を当てた。










あはは、マレウスさんは朝が苦手なんだなぁ。寝惚けてる。

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アイ(プロフ) - ほんとにこの小説が好きになりました!!これからも更新頑張ってください!応援してます!!! (2020年5月25日 17時) (レス) id: 55b4dc7f28 (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - ぇぇえええめちゃめちゃ好きです!これからも頑張ってください!応援してます! (2020年5月25日 16時) (レス) id: 51d12970b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルビリオン | 作成日時:2020年5月25日 1時

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