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拾ノ話 ページ11






楼主「涙華、花魁道中だ。さっさと準備しなさい」

『もう終わっておりんす。今しがた見世を出ましょう』


義勇さんから貰った着物と羽織を着る。こんなに綺麗なの、服に顔が負けるわ。辞めてくれ。

似合ってるなんて褒め称えられるけど、そんなの上面だけで、内心皆ポッとでの私がなぜ花魁になったのか。

“こいつを殺せば私が花魁になれるんじゃないか”

そんな事ばかり考えてるのが解るんだよ、音で匂いで感触で。


禿「非常に似合って居ます。花魁道中の傘を持って参りました」

『嗚呼、ありがと』

禿「いぇ、では始めましょう」


やっべ、今素で話してた……。
まァ、お客じゃないしいいとは思うけど。

今日こそ鬼を見つけないといけない、けど花魁道中でヘマできないから。あんまり本格的に探せないのが痛いな。


『無一郎…!』

時「これから花魁道中でしょ?僕らで鬼は探しとくから、怪しい動きして鬼に疑われないようにだけしてくれればいいから」

『了解』


花魁道中が始まる直前、無一郎とある程度会話を交わし、夜が始まった。

今回の花魁道中は私が先頭にたち、客の所まで向かう。
私の為に金を払う客達は、きっといつか私と結ばれるとでも思ってるんだろうけど。残念ながら任務で入ってるんでね、今日明日に辞めてやるよこんなところ。


時透視点

Aに直接は死んでも言いたく無いけど、花魁道中の為に準備された服を着たAは凄く綺麗だった。

富岡さんからの着物と羽織ってのが癪だけど。

それに、直接“綺麗だよ”なんて言ったら調子乗って一ヶ月位“私綺麗なんだよねー?”なんて言い続けるに違いない。


『わっちは涙華と申しんす。今回の花魁道中、華形となりんす』


僕が言えないけど、いつも口が悪い癖にこういうちゃんとした言葉遣いされると気が狂うからやめて欲しい。

いつも全然真面じゃない癖に、稀に驚く程静かで恐ろしい気配が立ち上る。

髪先に向けて、黒から灰色へと変わる髪が風も起きて無いのに吹き荒れて。
紅と紫を纏った瞳が、瞳孔が開く。
細く白い指先まで神経を尖らせてる。


時「僕Aの事嫌いだ」

富「下手な嘘を吐くな」

時「嘘吐くの得意な筈なんだけど」


嫌いなのは本当だよ。

会う度に僕を惑わせるAが嫌いだ。


富「Aが働いてる間に俺らが鬼を探すぞ」

時「分かってますよ、僕東から回ります」

富「了解した」


僕が東に飛ぶのと同時に富岡さんが西へ飛ぶ。

Aが頑張ってるんだから頑張らなきゃ。なんて僕らしくも無い。阿呆らしい。

やっぱり、嫌いだ。こんな感情面倒臭い。

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冨岡義勇が大好きな人 - すみません。冨岡さんルートの先のストーリーがURLでの移動ができません。これはどうしたらいいのか教えてください。 (2020年3月5日 0時) (レス) id: eedc890ee9 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルド・アリス - ぐぁんばれぇぇぇ((おい敬語だろ  すいませんでした (2020年2月16日 13時) (レス) id: 8a3a604a3a (このIDを非表示/違反報告)
かりんとうまんじゅう - いつも楽しみに読ませていただいてます!これからも頑張って下さいね! (2020年1月7日 22時) (レス) id: 5b8fccba8f (このIDを非表示/違反報告)
むい。(プロフ) - ムニエルさん» あ、はい。よくやるんですよね全く。ありがとうございます (2020年1月3日 9時) (レス) id: 830124773a (このIDを非表示/違反報告)
ムニエル - す、すいません義勇さんの冨が誤字ってます (2020年1月3日 4時) (レス) id: 12d65f590d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:24suganoya | 作成日時:2019年8月4日 23時

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