参拾ノ話 ページ36
・
アイコンタクトを取り、私が鬼に切り掛ると同時に二人は後ろに回り込む。
二と一で挟み前後方から囲まれる状態になった魘夢だが、まるで動揺しない。
『ねぇ…私達のこと知ってんの?』
魘「私…?当たり前だよ、僕達鬼を切る人間。鬼滅の人間でしょう……?」
『そう…その中でもね、一番強い位なの。言えば上弦…私はその上弦の壱に値する強さだ』
魘「へぇ、、そう。それがどうかしたの?」
『…上弦の壱を前にして、よくそんな余裕で居れるね』
きっと此奴は鬼舞辻の血を貰っている…けど、所詮鬼。所詮下弦。
所詮人間には勝てない。
全知全能の、私。にはね…。
輪廻転生を繰り返しても、私にはなれない。誰も、私には。私の強さには辿り着かない。
時「随分と余裕そうだね…」
冨「戦闘要員…と言うふうには見えないな」
『油断禁物』
時ト冨「「うん/ああ」」
魘夢は、電車の上故に吹く夜風に、
その艶やかな髪を靡かせる。
静まり返った星空に、
恍惚した微笑を流した。
冨「その微笑は……誰にっ、」
魘「ん…君達の好きな子。なのかな……」
時「……は?何でわかんの」
『義勇さんと無一郎、好きな子居たの?』
冨(……察しが悪い…)
時(流石に分かってよ…)
魘(ふ…君の事だよ……)
でも、ここ女私しか居ないんですけど……この鬼変な勘違いしてんな。あーほが。
心の中で魘夢を貶すが、魘夢は一向に私に愛おしげな微笑を流し続ける。
こいつなんやねん。
魘「君の事……あの御方はお気に入りだよ」
『は?鬼舞辻無惨が?』
魘「呼び捨てだなんて失礼だなぁ…。そう、君の事気に入ってらっしゃる。上弦の鬼様達もね…、君の事鬼にして。仲間にしたいって」
『なるかボケ。私は人間として君ら鬼をぶった斬るので。鬼になる気は御座いません』
魘「君がなくてもねぇ……あの御方がその心積りでいらっしゃるから」
『殺す』
魘「君は僕を殺すかもしれないが、君はあの御方を殺せないよ」
鬼舞辻に気に入られてるとか知らんがな。鬼になる気とかさらさらありません。
死にかけても鬼にはなりません。はぁい。
ということで、鬼舞辻には颯爽に諦めてもらおう、そうしよう。
時「…君……死んで」
冨「切るぞ…いいな、A」
『さっさと死んで貰いましょう』
私達がそういって、飛び掛ると同時に魘夢から血気術が発せられた。
魘「馬鹿は夢を見て死になよ……強制昏倒睡眠・眼」
私の目の前に現れた、眼。
それは魘夢の目だと理解した時、私は既に車両上に倒れ。
幻想郷へと逝く事を強いられた。
751人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
冨岡義勇が大好きな人 - すみません。冨岡さんルートの先のストーリーがURLでの移動ができません。これはどうしたらいいのか教えてください。 (2020年3月5日 0時) (レス) id: eedc890ee9 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルド・アリス - ぐぁんばれぇぇぇ((おい敬語だろ すいませんでした (2020年2月16日 13時) (レス) id: 8a3a604a3a (このIDを非表示/違反報告)
かりんとうまんじゅう - いつも楽しみに読ませていただいてます!これからも頑張って下さいね! (2020年1月7日 22時) (レス) id: 5b8fccba8f (このIDを非表示/違反報告)
むい。(プロフ) - ムニエルさん» あ、はい。よくやるんですよね全く。ありがとうございます (2020年1月3日 9時) (レス) id: 830124773a (このIDを非表示/違反報告)
ムニエル - す、すいません義勇さんの冨が誤字ってます (2020年1月3日 4時) (レス) id: 12d65f590d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:24suganoya | 作成日時:2019年8月4日 23時