微熱系男子×冷熱系女子【中原中也】 (ページ15)

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無気力系男子の拷問ページ15

「はっきり云わせて貰うぜ。俺は面倒臭がり屋で、黒社会上一番無気力な自信がある。から、俺のは拷問と云うよりも……死か──かの選択を迫るだけだ」

「其の条件は…死か僕の協力か？」

「嗚呼、其の通りだ」

地下の拷問部屋で、谷崎潤一郎を椅子に括り付ける。此奴の首元には私の曼珠沙華が牙を向いていて、此奴は微塵も動く事は許されない。

『何故現像の異能を使わない？』

「貴方達が僕が使う事を望んでいるからだ」

中々手強い、と云うよりかは面倒臭いぞ此異能力者……一寸作戦に協力して欲しいだけなのにさァァァ…。其の作戦内容は話せない、ただ協力しろと云ったら即刻反抗しやがった。

『中也さん、此奴協力して呉れる気配有りません。殺しましょう』

「過激だなァ…首領からの命令で此異能力者は協力終了次第無傷で返せとの事だ。分かったか？」

「拷問部屋連れて来た意味無いじゃないですか。うっわ時間無駄にした。おいA、俺の時間と労力返せ」

『返せるか馬鹿野郎。さっさと協力に漕ぎ着けるぞ。じゃ無きゃ殺…せねぇから、海に落とそう』

「「辞めろ！！」」

二人の反発を受け、私は右手拳を頬に近付けて舌を出す

「可愛くねぇ」

『可愛いだろ』

「「嗚呼、可愛かった」」

何だよあの無気力系男子、秒で云った事矛盾してんじゃねぇか

「…放置プレイ？」

『…忘れてた』

誘拐した奴を放っとくなんて、失礼な事をしてしまった。確り構って上げないと。

なーんか、誘拐され慣れてる感が半端じゃないんだよねぇ。熟れてる、誘拐犯との駆け引きの仕方、目線の先などの細い部分迄全て。
現像の異能を使ったとしても私の曼珠沙華が瞬時に拷問部屋内を埋め尽くせば、谷崎潤一郎は簡単に捕えられる為此奴は“細雪”を使わない

『要件はたった一つ、私達の有る作戦の侵入行為に手を貸せ。其れ丈して呉れれば手前ェは無傷で返す』

槙の異能力で無理矢理“細雪”を使わせても上手く発動しない場合がある。其の上手く発動しない場合が作戦実行時に出たらヤバいから、こうやって異能力者に強要するしか無いのだ。

『協力して呉れないのなら死ぬ迄此処の拷問部屋に居る事に成るよ…？

さっさと諦めろ』

「……はァ…解ッた。協力するよ、でも僕は侵入の手伝いしかしないからな。其れが終わッたら直ぐに帰すと約束出来るか？」

『嗚呼、約束する』

無事に返せと、云われてるしねぇ…殺したいけど仕方が無い

悪魔の笑みを零し、谷崎潤一郎の鎖を外した