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微熱系男子の心配 ページ14

「手前ェら大丈夫か?出来る奴等だってのは話に聞いてるが、武装探偵社相手…。彼処には糞揶揄も居やがる」

『誘拐でしたら、全く問題無いんですよ。私の補佐の異能は暗躍に向いてますから』

「暗躍以外は点で使えない異能だけどな」

『だから小道具使った戦闘に長けてるんでしょ』


中也さんに心配され乍も、私達は武装探偵社近くへと向かった。

私達、“紅華”は表向きポートマフィアとは別組織として知られている為武装探偵社に顔はバレていてもポートマフィアだと警戒させることは無い。

其の点だと楽だな……。


『武装探偵社の人間が頻繁に出入りする喫茶がある。其処の出入口が狙える場所に居て。私が谷崎潤一郎を連れ出す』

「了解」


私と槙は別れ、槙は多分近場の建物に、私は武装探偵社のドアを叩く。


「はーいって……“紅華”の谷山A!?」

『別に抗争しようって訳で来たんじゃ無いので御心配無く。あ、でも谷崎君を出してくれない場合は君を殺して脅しでもしようかな』


前髪が随分個性的な白髪の少年が出て来、私の“殺して脅しでもしようかな”と云う言葉に牙を剥く。

おー、此奴は最近噂の白虎、人虎君じゃあ無いですか。


『中也さん、聞こえますか?』

〈嗚呼、多少雑音が入るな…〉


耳に仕込まれた無線で中也さんに、芥川が取り損ねてる人虎も連れ帰りますかと問を投げ掛ける。


〈首領が其れは芥川に遣らせるって仰ってる、Aは細雪の異能力者だけ連れ帰れ〉

『了解』


大人しく出て来て呉れる訳ないとは思って居たけど、武装探偵社太宰さんと江戸川乱歩…?以外で総出迎えされるとも思って居なかったぞ私は。

右手薬指に付けている指輪に仕込まれた刃で自分の左手首に傷を付け、武装探偵社内に脚を踏み込み血液を飛ばし、準備完了。私が自分の身体を傷付けた時点で相手の負けは確定している。


『異能力……“曼珠沙華”』


私の血液が触れた床から特大の華が咲き、武装探偵社内を埋め尽くした。


『殺すな、傷を付けずに彼を捕らえろ』


私の指示した通りに動く生きた華は谷崎潤一郎の身体を捕らえ、其れを防ごうとする者達は茎で作られた牢の中に閉じ込める


「之が“紅華”の当主谷山Aの異能力か…」


私の力はこんなもんじゃ無いけど、今の内はそう云う認識だと助かるかもねぇ。

谷崎潤一郎を外に押し出すと、槙が此奴の肩を狙い打つ。

生まれた果実を槙に無理矢理食わせ、私達はポートマフィアビルに帰還した。

無気力系男子の拷問→←冷熱系女子の仕事



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柊まふ(プロフ) - 麗華さん» はい! (2019年6月27日 21時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
麗華(プロフ) - 柊まふさん» リクエスト有難うございます!3人というのは中也と夢主とオリキャラの3人ですか……? (2019年6月26日 7時) (レス) id: 2c4369ec72 (このIDを非表示/違反報告)
柊まふ(プロフ) - 3人で水族館に行くお話をお願いします(*^^*) (2019年6月25日 23時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:24suganoya | 作成日時:2019年5月28日 0時

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