桜の花が､散る頃に｡

Episode.35　CN ページ35

シヌside


｢…疲労骨折ですね｣

｢…大会が終わってから手術します｣

｢手遅れになったらどうするんですか?｣

｢…大事な大事な…大会なんです…｣


―――――.....

JN｢シヌ､病院どうだったの?｣

教室でジニョンに声をかけられる｡

｢…手術しないとまずい｣

JN｢…シヌ!?｣

｢おい､お前が慌てても何もならないからやめろ｣

JN｢でも…試合は…｣

｢出るよ｣

JN｢そうやって無茶して悪化したんだろ!?手術どころじゃ済まなくなるぞ!?｣

ジニョンは俺の胸ぐらを掴む｡

JN｢俺は本気で心配して…っ!!｣

｢…勝たなきゃならないんだよ｣

ジニョンは手を離して俺を不思議そうに見た｡

｢絶対勝つって…待たせてる女がいるんだよ…!!｣

…上からだけど､Aは嫌がらずに約束してくれた｡…俺のために､本当は違う誰かが好きなんだろうに―…

JN｢…そっか…ごめん｣

馬鹿か､そう言われるかと思ったのに､ジニョンは笑わなかった｡

JN｢僕も同じ立場だったら…試合出ると思う｣

｢ジニョン…｣

JN｢…勝てよ｡勝たなきゃ鼻で笑ってやるよ｣

｢…あぁ｡そうしてくれ｣

ジニョンは俺の肩をぽんと叩いて笑った｡

―――.....

｢うつ向かないでくれ｣

俺はAの頭を撫でた｡Aは泣いていた｡

｢何でお前が泣くんだよ…｣

A｢だって…もう､シヌ先輩と部活､出来ない…のに…先輩は､疲労骨折､で…｣

Aは両手で顔を覆って泣き出した｡

…何で怒らないんだよ｡
勝手に彼女になるとか約束させやがってって｡
…何で泣くんだよ｡
疲労骨折したのは俺なんだぞ?

何で…そんなに俺を惚れさせるんだよ｡

真っ直ぐな心｡真っ直ぐな視線｡

素直って言葉なんかじゃ片付けられないくらい純粋で､他人のことを思いやれる子｡

俺は頭を撫でた｡そしてキスをした｡

何も気付いてないAは泣き続ける｡
…頭にキスなんて想像もしないだろうしな｡

｢A｣

名前を呼ぶと､涙を流しながら俺をみつめてくる｡

｢俺は…かっこよかったか?｣

Aはこくこくと頷く｡

｢俺は…お前の憧れの先輩って言えるくらい…かっこよかったか…?｣


A｢先輩は…かっこいいです｡怪我をしても諦めないで…先輩は…私の誇りの先輩です!!｣


｢…それが聞けて良かったよ｣

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ラッキーB1A4

Baby Good Night

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