桜の花が､散る頃に｡

Episode.20　JN ページ20

ジニョンside

｢今から卒業に向けて〜とかって早すぎない?｣

CN｢でももう卒業か…早いな､三年間って｣

三年生の集まりが終わり教室に戻る｡

｢次授業なんだっけ｣

CN｢数学ー｣

｢うわ､教科書忘れた｣

CN｢生徒会室で勉強してなかったか?｣

｢そうだ!!ちょっと取りに行ってくる｣

CN｢あと五分だから急げよー｣

僕は教科書を探しに生徒会室へ行った｡

風が強かったのか書類が散らかっている｡

｢確かここに置き忘れ…って何か落ちてる…これ…優待券?｣

床に落ちていた紙を拾うと､それは水族館の優待券だった｡

｢誰の…だろう｡サンドゥル?｣

多分お昼にはサンドゥルとチャニが来たはずだからどっちかのだろう｡
…でも何で二枚なんだろう｡
サンドゥルならちゃんと五枚準備して無理矢理バロも連れていくだろうけど…


｢Aちゃん…?｣


いや､ここでお昼を集まって食べていることを彼女は知らないだろう｡
だとしたら､サンドゥルかチャニのどっちかがAちゃんを誘おうとしたのかな…?

でもチャニならわざわざここに持ってこなくても朝とか教室で済ませるだろうし…


サンドゥルが､Aちゃんを…?


とりあえず僕は優待券と教科書を持って急いで教室に戻った｡

CN｢お､あったか?｣

｢うん､やっぱり生徒会室にあったよ｣

僕が席に座ったと同時にチャイムが鳴り､先生が入ってきて授業が始まった｡


僕はさっきの優待券を見つめる｡

…サンドゥルは､Aちゃんのことが好きなのかな｡

ずきん､と心臓に痛みが走る｡

Aちゃんは可愛いし､可憐だし､モテそうだし｡サンドゥルが好きになったって全然おかしくはない｡バロだって気に入ったとか言ってたけど､好きになったのとかわらないんじゃ…

教師｢こら､こんなもの見てるんじゃねぇよ｡没収｣

｢あっ!!｣

優待券はあっさり先生に没収されてしまった｡

あー…ごめんサンドゥル…僕が持ってたから…

その後は仕方なく授業をちゃんと受けた｡

授業が終わったあと先生に廊下に呼ばれる｡
先生はさっきの優待券を返してくれた｡

｢ごめんなさい…｣

教師｢悩むくらいなら誘っちまえよ!!それでも男か!!｣

｢…え?｣

教師｢彼女誘うんじゃねぇの?俺の授業で悩むな!!悩むなら行動しろ!!｣

先生は何かを勘違いして行ってしまった｡

…悩むくらいなら､誘え?

｢…どうしよう｣


僕は優待券をじっとみつめた｡

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ラッキーB1A4

Baby Good Night

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