TEL3 ページ7
一週間ぶりの広臣の声はなんだか懐かしくて、
「A？やっと出てくれた、声聞けてよかった。」
広臣の声も小さくて、優しくて。
泣きそうになった。
「俺の事嫌いになっちゃったの？」
そんな可愛い質問してくるから、最後のお仕置きだと思って。
「嫌いになりたいよ。」
って言ったら、なんなくていいよって慌てた広臣がおかしくて。
「Aが笑っただけだ嬉しいわ。Aにすっげー会いたい。」
広臣の心からの言葉が嬉しくて。
ピンポン
え？
「会いに来た。」
広臣からのサプライズ。
驚きすぎて携帯片手にドアを開けた。
「なんで？」
「会いたかったから来ただけ。ダメだった？」
「Aに会えなくて死にそうだった。無視すんなよ。」
ギュッと強く抱きしめてくれた広臣の久しぶりの腕の中に安心した。
あったかくて何もかも包み込んでくれる。
好きが溢れてくる。
「ごめんね。」
「許さねー。絶対許さねーから。」
広臣が私の肩に顔を埋めてギュッと目を瞑ってるのがわかる。
それで私の首にキスを落とした。
「A。俺から離れないって約束してくれる？」
「うん。」
広臣ってばそんなロマンティックな言葉をスラスラと言うタイプだったっけ？
と広臣の髪がくすぐったくて体を捩ると、
広臣が私の目を見つめてきた。
ん？
少しの間がいつもと違う空気を醸し出していた。
広臣ってばまた何か隠してる。
なんだろ？って考えてると、
広臣が意を決して、右手から何かを取り出した。
「これ。」
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作者名：ゆめちゃん | 作成日時：2020年2月25日 22時
