嘘 ページ32
Aside
きっと忘れてなんかないんだと思う
風に体を煽られる前に気付いていた感情
"それ"を忘れたことなんて無い
けど、自分がそれに確信を持って気付いてしまったら終わりだと思ってた
誰かに何かを伝えなきゃいけない
その"誰か"も本当は知ってると思う
伝えなきゃいけない"何か"もずっと頭や心にへばりついてる
でもそれを他人に…
自分に言ったら…
きっと完全なる終わりを迎えてしまうから
だから目を逸らしてる
現実ではない現実の部分に目を向けて
非現実に塗り替えようとする嘘つきな自分
年越しまであと1時間もない
さすがに衣装から私服に着替えた私もやっさんと一緒にホール周りの外、そしてホール内の全然人がいないところをブラブラする
何で私がメンバーと居るのがキツいかなんて
やっさんは聞いてこなかった
空気を読んでくださってるのか、それとも気にせずにただ単に付いてきてくださってるだけなのか
申し訳なさが生まれた
でも
.
「じゃあここから1人で大丈夫なんで」
.
なんてのは言えなかった
そもそも1人で居るか、スタッフさんも一緒か
どちらが良いかを聞いたのは私だった
.
『そろそろ…戻った方が良いですかね。楽屋』
.
.
.
.
.
.
なんてのも言えなかった
言うタイミングが分からないっていうのと、自分の気持ちが落ち着いたのかすら分かっていなかったから
私は今、どうしたいんだろうか
このまま帰りたいんだろうか
それとも楽屋に戻りたいんだろうか
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苺?(プロフ) - kengo araiさん» ありがとうございます！コメントとても嬉しいです。これからもよろしくお願いします！ (2020年6月6日 23時) (
レス) id: bd5d008b2a (このIDを非表示/違反報告)
kengo arai(プロフ) - ４章に突入おめでとうございます。応援しています。無理せず頑張ってください。 (2020年6月6日 23時) (レス) id: f94a0b563f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺 | 作成日時：2020年6月4日 8時
