欅坂日常 5 (ページ18)

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本当ページ18

Aside

てちが居ないって聞いてステージまで来た

もちろん誰も居なくなったステージ上は静かで、カメラマンさんとかは確認の打ち合わせをしてるけどメンバーは誰1人として居ない

『どこ行ったんだろ…』

今までのライブやMV撮影でも姿を消すことは良くあった

それは1人で考え事をしたい時でもあるし、何となく心を落ち着かせる為でもあった

でもそんなに慌てる事ではないと思った
私もツアー中1人でいた事もあったしなんなら選抜発表の後もずっと1人でいた

深刻では無いと思う

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舞台裏

ちょうど階段を上りステージに出るって所に1人で座ってる背中を見つけた

何を考えてるんだろう

特に声をかけるわけでも無くゆっくりと近付き隣に座る

てちの目線がこちらに向いたのが分かった

それに合わせて私も向くと目がバチッと合う
でもそのあとゆっくりと視線を逸らしまた前を向いた

何も言わず

何も発さず

5分 10分 15分

スタッフさんが待ってるって気持ちも分かるけど1番はパフォーマンスするこの子の気持ちを大事にしたい

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平手「無理だ…」

『…ん？』

平手「…出来ない」

首を振り辛そうな顔をする

すかさず背中をさすり手を握った

そこからまた何も言わず下を向く
そんなてちに近づき横から抱きしめる

『怖いね』

平手「…」

『ライブやるの』

平手「…うん」

『でも私もいるよ。皆も居る。スタッフさんだって沢山居る。チーム欅としてステージに出るんだからさ？出来るよ。皆でやるんだよ。ライブ』

平手「…うん」

ビクビクしてるてちの頭を撫でてぎゅーっと抱きしめた

『大丈夫大丈夫』

平手「…」

『楽屋戻ろうか。ね』

平手「…」

頷いたてちの手を取り一緒に楽屋に戻った