あなたとてちの物語

〇 ページ43

平手side


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理佐「じゃ何かあったらすぐ連絡してね」



平手「うん、分かってる。」



理佐「じゃあ。またね？Aちゃん」



『バイバイ』



理佐「バイバーイ」







仕事がある理佐は朝、私の家を出て


明日も雑誌の撮影があるらしく自分の家に帰ることになった





さて…


隣で私の手を繋いでいるAちゃんをどうするか






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とりあえず洗濯をしたかったのでリビングに座っているまだ眠そうなAちゃんに布団をかけてあげて


洗濯機を回しにきた




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どこから来たのだろか…あの子は



でも6歳の女の子

あそこの公園に居たってことは

あの場から家までそんなに遠くないのかな




だからといって私1人でAちゃんと同じ名字の家を片っ端から探して


見つけたとしても本人が居なければ意味がないし

本人を連れて行くとしたら説得が必要になりそう


そもそも何で訳を帰りたくないんだろうか




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洗濯機が回り始めたのを確認してキッチンに向かう





お昼ご飯は何を作ってあげようかな






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ふとリビングに目をやると



自分の体と同じくらいの大きいぬいぐるみを真正面から見つめているAちゃん




そんなAちゃんの行動が気になって手を止めキッチンから見続ける





『…』







ジーッと長く見つめたあとに


両手をめいいっぱい広げて


抱きついたAちゃん



ニコニコの笑顔で可愛すぎる






ぬいぐるみ好きなんだ


丁度家にたくさんあって良かった






そんな光景に近づき



Aちゃんの後ろからぬいぐるみごと私が抱きしめた









平手「Aちゃん、」



私の声に反応してちょっと振り向いた



平手「…どうしてお家に帰りたくないか…教えてくれる？」


『…』



何も言わずに目線が落ちる



平手「…ん〜…。ママは…？、優しい？…パパでも良いけど。お家…帰りたくない？」


『……。あのね…』


平手「うん」




ちょっと間を置いてぬいぐるみを抱きしめ直した





『…ママ居ないの。』


平手「…え？」

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