跡部を振り回す(1/2) ページ21
普段生徒が使わない階段の踊り場。そこの角に追い込まれる私と、それを囲む数名の女子
時はお昼休みだった。
「跡部様に近づくなんて許さない」
ベタをベタで塗ってベタをトッピングしたような場面に私は素直に感心した。跡部君が規格外の人気を誇っているのは知っていたし、いつかこういう日が来るのも分かっていたけれど……
「ごめんね、跡部くんとは業務連絡ぐらいでしか関わってないつもりだったんだけど」
「とか言って狙ってるんでしょ?」
ファンクラブというものはどうしてこうも過激なのだろうか、是非とも活動方針を教えて欲しいところである。
氷帝テニス部のマネージャーとして日々部員のサポートに徹している私では彼女達の願いを叶えることはできないらしい
「信じてもらえないのは分かるけど、疑われるのもモヤモヤするしお互いきちんと材料を揃えてから日を改めたいな」
「そういうことを言ってるんじゃなくて!近付かないでって言ってるの!」
頭に血が登っているのか、こちらの意見を全く聞き入れてくれない女の子達。うーんなんと説明したら良いのだろうか
「マネージャーやめれば?」
「うーん」
いろいろアドバイスは貰えるのだがどうも納得できない。そもそも私はテニスとサポート業務が好きなのであって、跡部君は関係ない
「跡部様との繋がりが無くなるのが嫌なんでしょ?」
全く筋違いな見当をする彼女達にいい加減溜息が出た。
私はノートを1冊取り出すとテキトーなページを開きシャーペンを走らせる。
「ええとね、例えるならば私にとってのテニスはお子様ランチで、跡部君はそれに突き刺さってる旗なの」
簡単に、旗が刺さっているオムライスの絵を描いて斜線や強調線を彼女達に見えるように書き足した
「……は、た?ん……?」
私なりの見解を図を設けて伝えれば困惑したように首を傾げる女の子達、気にせずに続ける。
「お子様ランチは食べたいけど旗は別に貴方達に譲れるし、旗が羨ましいからお子様ランチ食うなって言われてもなあって」
つまり、跡部君が欲しいなら勝手にしてくれということだ。私も勝手に部活をを楽しみたい
「は、はああ?全然分かんない!」
しかしどんなにわかり易く説明をしても、女の子達はやはり分からないという感じで、これには私も困り果ててしまった
「ごめんね、分かりづらいよね」
「いや別にいいけど……いや良くないわ」
もっとわかりやすい例えは無いのか皆で探していると、不意に私達の集いに影が出来た。
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光華(プロフ) - 逆からのやつ感動です!!柳君だからこそできることかな?神ですね! (2021年3月11日 21時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
Haruka Ö(プロフ) - 逆から読むのは凄すぎました!!! (2020年1月27日 23時) (レス) id: 0d992502c1 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 逆から読むのがわからないです…。理解力なくてすみません!!気になるので誰か教えてください! (2020年1月7日 13時) (レス) id: 2a82e997d1 (このIDを非表示/違反報告)
佐和(プロフ) - はじめまして。ろちこさんの作品にはまってます。がっくんのプロポーズ、笑いました。からあげwww逆ハ話も好きですが、誰か個人落ちの話をもっと読んでみたいです。更新頑張ってくださいm(._.)m (2019年8月18日 0時) (レス) id: 892b8d0726 (このIDを非表示/違反報告)
くろかは(プロフ) - ゼクシィじゃねーのが面白すぎたので日常会話で積極的に使っていこうと思います(^ω^) (2019年7月10日 19時) (レス) id: e34a9a5e9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろちこ | 作成日時:2018年4月17日 2時