【テニプリ】恋短編集だなう

不動峰と家族になろうよ：★ ページ14

※ろちこセレクション。少数精鋭という名の無知暴露。面目無し



【伊武深司の場合】

「女は気楽でいいよな」
「何が？」
「どうせ専業主婦にでもなりたいんだろ。結局稼ぎ頭は男の方だ」

「ええ……身も蓋もないなあ。けど最近は共働きが主流だよ」

「そんなの子供ができるまでだよ。産休育休ふんだんに使って、遂には復帰しないまま退職するのがオチさ」
「何何どうしたの！何があったの！」

「いや……だから、ずっと楽すればいいんじゃないって言ってるんだけど」

「……え？それはつまり」

「本当に理不尽だよなあ。養う対価が毎朝の味噌汁とか、割に合わないんだよね」

「えーっと……とりあえず、毎朝とびっきりのを作るね、あと仕事も辞めないよ」

「……別にいいよ、居てくれるだけで」

(回りくどさチャンピオン)


【神尾アキラの場合】

「な、な！」
「何ー？」
「凄いこと思いついちまったんだけど」
「言ってみて」
「俺とA、一緒に暮らせば毎日会えるぜ！」
「……まあ確かに。つまりは同棲のお誘い？」
「違う違う！話はこっからだ」
「どぞ」

「だから、それに加えて、籍も入れちまえばよくないかって！」

「…………」
「え、ダメか……？」

「アキラ」
「はい」

「もっと噛み砕いて、ロマンチックに言って欲しいな」

「……！！｣

「さんはい」

「お、俺と……一生涯、リズムに乗りませんか」

「ふふっ」

(こっちもこっちで回りくどい)


【橘桔平の場合】

「少し、話さないか」
「どうしたの、改まっちゃって」
「ああ、実はお前に確認したい事があってな」
「うん？」
「俺はお前の意思が知りたい」
「……それって？」

「俺とこれからも、ずっと一緒に居てくれないか」
「えっ……そんなの勿論だけど」

「ふ……愚問か｣
「愚問だね」

「ほう？……ならば質問の形式を変えるぞ。俺の、妻になってくれないか」

「……！」
「どうした、そんな顔をして」
「……だって……嬉しくて」

「ああ、俺もそげん、同じ気持ちたい」

(回りくどさの無い正統派)



不動峰と家族になろうよ



I take you as my husband, and will give myself to no other.

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