植物組の話題 in.201号室:★ ページ17
合宿中、完全消灯前の点呼を任せられ慌ただしく各部屋を回る。簡単に、人数の確認と体温のチェック、体調の善し悪し等を確認してはまた次の部屋へ。205号室の点呼を終えれば最後にと後回しにしていた201号室へ足を急がせた
「入ってもいい?」
「どうぞ」
3回ノックをして了承を得る。ドアを開けば我が部の長、幸村君が人の良い笑みで出迎えてくれた。すぐ近くには四天宝寺の白石君と青学の不二君もいて、彼らもまた柔らかい表情で夜の挨拶を向けてくれる
何となく部屋を見渡せば何やら、自然に溢れていた
「変わりない?」
「ああ、苦労を掛けるね。はいこれ、俺達の体温表」
「ありがとう、助かる」
「こちらこそ」
流石に手際が早い幸村君に、ついでとばかりに立海テニス部員達の様子を定期報告した。彼のいる部屋を最後にした理由はこれであり、それが終われば私の任務は完全に終了である
「じゃあ、おやすみ」
「あっ、ちょっとええ?」
「ん?」
しかし踵を返しドアノブに手を掛ける私を止める白石君。
あまり接点の無い人物からのコンタクトに首を傾げた。
少し間を置いた白石君は口を開く
「ウチの部員達も、他の子達と上手くやっとった?」
その質問がなんだか保護者のようで、少しだけ微笑ましかったのはここだけの話。
「皆それぞれ楽しそうだった。……財前君は低体温なんだね」
少し口角を上げ、冗談を交えながらそう伝えれば白石君は心底安心したように照れ笑いを浮かべた。本当に優しい人なんだな、そう思っていれば一部始終を眺めていた不二君が不敵に笑った
「真面目に答えなくて大丈夫だよ。彼、君と話がしてみたくて適当な話題を振っただけだから」
「不二クン?!」
何やら焦る白石君と何処吹く風の不二君。
「……?」
「Aは気にしないでいいよ」
笑いかける幸村君の言葉を信じて私は今度こそ部屋を出た。
「まぁ、話ならいつでも歓迎。またね」
少し口許を緩めて手を降れば3人も同じように、手を振ってくれた。
ドアを完全に閉めて、今日一日の自分を労いながら、早く寝ようと帰路を歩いた。
植物組の話題
「ほらね。ウチのマネージャー、魔性だったろ?」
「ホンマやで」
「何、白石落ちた?」
「不二クンはあんまからかわんといてな」
「言っておくけど、競争率凄いよ。あと
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光華(プロフ) - 逆からのやつ感動です!!柳君だからこそできることかな?神ですね! (2021年3月11日 21時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
Haruka Ö(プロフ) - 逆から読むのは凄すぎました!!! (2020年1月27日 23時) (レス) id: 0d992502c1 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 逆から読むのがわからないです…。理解力なくてすみません!!気になるので誰か教えてください! (2020年1月7日 13時) (レス) id: 2a82e997d1 (このIDを非表示/違反報告)
佐和(プロフ) - はじめまして。ろちこさんの作品にはまってます。がっくんのプロポーズ、笑いました。からあげwww逆ハ話も好きですが、誰か個人落ちの話をもっと読んでみたいです。更新頑張ってくださいm(._.)m (2019年8月18日 0時) (レス) id: 892b8d0726 (このIDを非表示/違反報告)
くろかは(プロフ) - ゼクシィじゃねーのが面白すぎたので日常会話で積極的に使っていこうと思います(^ω^) (2019年7月10日 19時) (レス) id: e34a9a5e9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろちこ | 作成日時:2018年4月17日 2時