観月と不二:★ ページ21
部活中、いつものようにマネージャー業に専念して、その日たまたま職員室に用があったので途中校内を歩いていると昇降口付近の廊下に、なんと青学の不二くんがいた
「不二君?」
「ん?……やあA」
どうやら入校許可症を貰っていたらしい不二君は、そのままテニスコートに用があるらしい
「裕太君に用事?」
「そうだね、それと、君にも会いたかったし」
「もう……ふふ、ありがとう。テニスコートまで案内するね」
遠くない距離を2人で歩けばすぐにテニスコートは見えてきた。一生懸命練習に励む選手達に不二君は感心している。そんな中、いち早くこちらの存在に気がついた観月くんは、何やら不機嫌そうな面持ちでこちらに走ってきた
「あはは、不二君見て血相変えてるよ」
「……いや、僕だけのせいじゃないと思うよ」
「……?」
君も大変だね。ポンと肩に置かれた手を到着した観月くんがいち早く薙ぎ払う
「ようこそ聖ルドルフへ、敵状視察とはたかが知れますね」
「わっ」
物腰柔らかく、されど辛辣な観月くんは私の裾をひっぱり自分の方へと寄せる。突然の勢いに圧倒され観月くんの身体と衝突してしまったが観月くんかそれを指摘することはなかった
「歓迎ありがとう。けど今日は裕太に用があって来たんだ。呼んでもらえるかな」
ニコりと微笑む不二君は、まもなく私の腕を引き私を自分の元へとつれ戻す。衝突はしなかったが不二君の身体にはピッタリとくっつくことになった
……私の立ち位置、どうでも良くない?
「おやおや、ならば勝手に行きたまえ、裕太君ならアチラで練習に精を出していますよ」
「そっか、邪魔するね。じゃあ行こうかA」
「何故Aを連れて行く必要がある!」
不二君に右手を取られたかと思えば、観月くんには左手を取られる。3人で仲良く手を繋いでいる図が完成して、その滑稽さから私は笑いが止まらなかった
「だめっ……面白過ぎるっ、助けて赤澤君!」
「ボクに助けを求めなさい!」
「面白いってさ観月。君の必死さ、伝わってないみたいだね」
「貴様〜〜ッ!」
結局駆け付けてくれた赤澤君に救出され、私はベンチへと戻って来れたのだった
「すみません、ウチの兄貴と観月さんが」
「ううん。裕太君愛されてるね」
(アンタがな……)
観月と不二
「Aは渡しません」
「叶うといいね、その願い」
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くろかは(プロフ) - 「大事そうな話」が特に好きです!いや全部面白いんですけどね!!(*゚∀゚*) (2019年3月9日 11時) (レス) id: e34a9a5e9f (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - びょるさん» 繰り返し失礼致します、続編に載せる予定だった四天宝寺プロポーズネタを急遽こちらで載せることになりましたので、ご連絡失礼致します!リクエスト本当にありがとうございました! (2018年4月17日 6時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - ふゆさんはじめまして!全てのお話に目を通して頂きありがとうございます!!お褒めの言葉まで!白石君程に融通の利くキャラはいません!書きやすさに重宝させて頂いてます笑。本当にありがとうございます、嬉しすぎます。これからも何卒、宜しくお願い致します! (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - 信玄さん» 信玄さんはじめまして!コメントありがとうございます!私もめっちゃ嬉しいです!続編でも何卒宜しくお願い致します! (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - 涼音さん» 涼音さんありがとうございます(><)続編でも何卒宜しくお願い致します!会員登録までっっ!本当にありがとうございます!仲良くしてくださいっ! (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろちこ | 作成日時:2018年3月6日 12時