白石と大事な話：★ ページ12
本当に突然だった
「大事な話、してもええか？」
今日もいつもと同じように2人で夜ご飯を作って、食べて、クイズ番組を見ながら一緒に笑いあって。そんなCMの最中のことだったから、本当に心臓に悪かった
「うん？」
CM明けの番組のガヤが雰囲気に合わなかったのか、テレビの電源を落とす蔵に声が震える
「ほな、しよか」
安座から正座に変わる彼に釣られて姿勢を正した。一体何が始まると言うのか、謎の緊張が全身を駆け巡る
「……うん」
状況を飲み込めない私は、ただただ不安だった。
それも、近頃の蔵の違和感には多少なりとも気が付いていて、例えばどこか挙動不審だったり、誰かと電話をする回数が増えたり、何かを隠している様子だったり……。だから今目の前にいる蔵の顔が直視出来ずにいた
しかし蔵は私のことを真っ直ぐに見据えていて、それがまるで覚悟をしろと言っているかのようで私はさらに怖くなった
蔵の尋問が始まる。
「Aは、俺のこと好きか？」
「うん」
最初の質問には即答できた。私は蔵が好きで、それは間違いない。しかしそれを聞いている蔵は真顔だ。
「俺と、これからも一緒に居りたい？」
「うん」
次の質問にも即答できた。悪あがきかもしれないけど、私はこれからもずっと蔵といたい。そう素直に伝えるとやはり真顔の蔵は徐に自分のバッグを漁り始める。そんな所作ですら恐ろしい
「ほんまか？」
「うん」
「うんばっかやな、自分」
「……ごめん」
なんだかいたたまれなくて、本当に怖くて、しばらく俯いていると不意に名前を呼ばれた。
突き放されることに怯えながらも顔を上げれば、
優しく微笑む蔵と目が合った。心臓が高鳴る。一瞬にして空気が変わった
「俺と、結婚してくれますか？」
差し出されたキラキラと光る指輪に頭が真っ白だ。彼は今、なんと言った？
「え、えっ！？」
「絶対に幸せにしたる。白石Aさんとして、これからも傍にいてくれますか？」
手を握られて、薬指にリングがはめられる。ピッタリなソレは、まるでお店の人と念入りに打ち合わせをしたかのような……。
ああ、そういうことだったのか
涙は止まらなかった。これ以上の幸せがあるだろうか
「白石蔵ノ介さんと一緒に居たら、不幸になんてなれません」
指輪をひと撫でして、笑顔でイエスと、そう答えた
「えらい殺し文句やで、それ」
白石と大事な話
やられた、そうはにかんで、蔵は私の隣へと移動した。
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くろかは(プロフ) - 「大事そうな話」が特に好きです！いや全部面白いんですけどね！！(*ﾟ∀ﾟ*) (2019年3月9日 11時) (
レス) id: e34a9a5e9f (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - びょるさん» 繰り返し失礼致します、続編に載せる予定だった四天宝寺プロポーズネタを急遽こちらで載せることになりましたので、ご連絡失礼致します！リクエスト本当にありがとうございました！ (2018年4月17日 6時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - ふゆさんはじめまして！全てのお話に目を通して頂きありがとうございます！！お褒めの言葉まで！白石君程に融通の利くキャラはいません！書きやすさに重宝させて頂いてます笑。本当にありがとうございます、嬉しすぎます。これからも何卒、宜しくお願い致します！ (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - 信玄さん» 信玄さんはじめまして！コメントありがとうございます！私もめっちゃ嬉しいです！続編でも何卒宜しくお願い致します！ (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
ろちこ(プロフ) - 涼音さん» 涼音さんありがとうございます(><)続編でも何卒宜しくお願い致します！会員登録までっっ！本当にありがとうございます！仲良くしてくださいっ！ (2018年4月17日 2時) (レス) id: 7838910af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろちこ | 作成日時：2018年3月6日 12時
