星空サイダー【Alan】 (ページ43)

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数日経てばそんなもやもやした気持ちも忘れてしまっていて

「そういえば明日お店来るんでしょ？パンケーキおすすめだよ」

『そうなんだ！楽しみ！』

そして迎えた土曜

一応スカート履いて、
普段デートの時くらいしかしないメイクも軽くして

亜嵐くんのバイト先である駅前のカフェへ。

店員「いらっしゃいませー」

店内は木目を基調とした明るくてオシャレな空間。

何組かお客さんもいる。

入るとすぐにエプロンをした亜嵐くんと目が合う。

「A〜！」

お水を持ってきてくれて

「ご注文お決まりになりましたらお呼びください！このパンケーキおいしいよ」

『ありがとう』

スタッフのいるカウンターに戻る亜嵐くんの隣には

茶色い髪を後ろで束ね
モデルさんみたいに顔が小さく整っていて、背も高い女の人。

楽しそうに話してて、多分わたしのこと紹介してるのかな。

女の人の視線がこちらに向く。

あの人が亜嵐くんの話してた先輩なんだろうか。

リコッタチーズのパンケーキとコーヒーを頼んだ。

おすすめされただけあってとてもおいしかったんだけど

食べている間もなんだか視線を感じていて

それは亜嵐くんじゃなくって先輩らしき女の人。

こういう時だけ無駄に勘が働くの嫌だなあ……

食べ終えたくらいで亜嵐くんがやってきて

「あと15分くらいで上がれるから、一緒に帰らない？」

『うん、いいよ』

「ごめんね、待ってて」

10分くらいして会計をしにレジに向かうと
対応してくれたのはその女の人。

名札にはたかがき

もらったレシートには担当:高垣翠の文字。

翠「ありがとうございました。またお越しくださいませ」

そう言ってにっこり笑う顔に

ちょっと裏を感じるのは気にし過ぎだろうか。

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