星空サイダー【Alan】 (ページ40)

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キッチンから飲み物とお菓子を持って部屋に戻る。

「おかえりー」

さっきのことなんてなかったみたいにいつもの笑顔で迎えられる。

『ちょっと休憩しよ。疲れたし』

「うん。あ、サイダーじゃん！」

『なんか亜嵐くんとの思い出はいつもサイダーだな』

まあなんかそう思って冷蔵庫から持ってきたとこはある。

「またあん時みたいにキス、する？」

『えっ……』

「嫌？」

『嫌じゃないけど……』

「恥ずかしい、でしょ？(笑)」

『……うん』

「さ、注いで注いで」

なんかちょっと楽しそうだな……

「いただきまーす。……はー！おいしいね、やっぱり」

ゴクゴクと喉を鳴らしてサイダーを飲む亜嵐くんの横顔に

少しだけ見惚れていた。

「一口あげよっか？(笑)」

別にわたしもコップに注いで飲めばいいものを

『うん』

「じゃ、こっち来て」

『……んんっ……』

あの初めてのキスの時みたいに

甘くてちょっとぬるいサイダーが入ってくる。

「……あー俺ダメかも、Aがかわいすぎてどうにかなっちゃいそう」

『やっぱり恥ずかしい……』

「ね、めっちゃ顔赤いもんA(笑)」

『亜嵐くんカッコいいからあんまり近いと緊張しちゃうの！』

「嬉しいな〜」

そう言ってまた顔を近付けてくるので目を合わせられない。

『ほ、ほらお菓子食べよ？』

「そうだね、いただきまーす」

離れてくれたけどなかなか意地悪なんだよな、亜嵐くん。

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