星空サイダー【Alan】 (ページ4)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:84,377 hit

4 ページ4

*
*

学祭も数日後に迫って

うちのクラスはうどんを作って出すことに。

亜嵐くんのいる3組は喫茶店をやるらしい。

他のクラスに比べて準備が少なめではあって

学祭準備は競技大会と並行して行われるんだけど

それにしてもそこまで忙しくはない。

やることないしぼっちだし

他のクラスでも偵察に行ってこようかなー……

3組の前を通ると

亜嵐くんの姿。

" あれ、1組の "

" 亜嵐の彼女？ "

いつからそんな噂されてんのか……

「あれ、Aちゃん。もしかして俺に会いに来た？」

『そんなんじゃないけど……暇で他のクラス見に来ただけ』

「暇ならちょっと付き合って」

『どこ行くの』

「購買。ほら、サイダー買ってあげるから」

モノで釣られると思ってるのかな？

これ付いていっても後でなんか言われるし

断ってもなんか言われるし

周りの視線も痛いのでとりあえず逃げたくて

結局購買に来た。

「はい、サイダー」

『……ありがとう。亜嵐くん』

「今日もあっちぃね」

『そうだね』

「でも地下はまだちょっとマシだな」

外から競技大会の歓声が聞こえる中

人のいない静かな購買でふたり、

階段に座ってサイダーを飲む。

『今日はなんでサイダー奢ってくれたの？』

「購買まで付いてきてくれたお礼？」

『付いてきただけなのに。それに亜嵐くんも聞こえてたでしょ、わたし彼女なんかじゃないのに変な噂流されて迷惑じゃないの？』

「んー？別に。俺彼女いないし」

*