あの日、あの時、あの場所で Ⅱ【Reo】 (ページ45)

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付き合ってからというもの
合唱コンクールの指導で授業よりも部活がなかなか忙しく
東京に行くこともできない。

でも毎日のように電話をするようになったし、
わたしからもよくかけるようになった。

名前も自然と呼び捨てになり、距離は少し縮まった気がする。
遠距離は経験あるから……まあ元々頻繁に会ってるわけではなかったしね。

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コンクールは生徒たちの頑張りがあり、地区大会で金賞
全国大会も行けることになった。
芳乃にも相談し、ちょうど地元戻ってきて1年の所で
この仕事も辞めることにした。

夜、報告がてら電話をかけてみる。

…………………

「もしもし」

『もしもし？玲於、今大丈夫？』

「ん、どーしたの」

『あのね、1年振りに、上京することにした』

「え、住むってこと？仕事は？」

『そうだよーちょうど戻ってきて1年経つし、芳乃に言って辞めることにしたから』

「家どーすんの？」

『そこなんだよね、来月家探しに1回そっち行こうと思うんだけど』

「俺も探してやろっか？」

『え、いいよ忙しいのに』

「でも俺も行くことになるんだし、ちゃんとしたとこのほうがいいと思うけど」

『あー……そうだよね、なるほど』

玲於が来ることを想像してなんだか少し照れる

「いつだっけ？来んの」

『えーと……あ、ちょうど1ヶ月後。3日間休みもらってる』

「ちょっと待って……あーごめん夜なら時間作れると思うんだけど」

『ひとりでできるから大丈夫だよ(笑)』

「あーでも知り合いに頼んでちょっといいとこ探してもらうから、そこ見てきなよ」

『忙しいのにごめんね、ありがとう。わかったよ』

「ん、そんなもんお安い御用よ」

『ふふ、頼もしい』

「来月どこ泊まんの？うち来る？」

『いや、もうホテル予約しちゃったし……』

「キャンセルしなよ」

『えー……』

「わかった、俺も泊まるから」

『ちょっと何言ってんの……』

「会いてーの。わかんねーの？」

あーずるいよ……

『……わたしもあいたい』

「……じゃあそーいうことだから」

『……人数変更しとく』

「ん、よろしく。家のこととか後でまた連絡するわ」

『はぁい、またね』

…………………

来月楽しみだな〜
その前に全国大会もあるし
また引越しやら色々準備していかなきゃいけないので忙しくなる。
多分玲於よりは忙しくないんだろうけど。

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