あの日、あの時、あの場所で Ⅱ【Reo】 (ページ29)

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引越しの2日前

結局玲於くんからの連絡もなく、
わたしも忙しくて連絡をしていないし
涼太くんや隼くんからももちろんなにもない。

このままお別れするのもよくないなと思い
忙しいの承知で連絡してみることにした。

……………

涼「もしもし、どうした」

『涼太くん……今お時間大丈夫です？』

涼「うん。Aちゃんから電話なんて珍しいじゃん。何かあった？」

『わたしね、地元帰ることにしたの』

涼「え！？……もしかして玲於のせい？」

『いや全然そんなんじゃなくて！この間ちょっと色々あって地元帰ったんだけど、幼馴染が高校の音楽の先生やっててね、欠員が出たからやらないかって言われて。その友達、代々校長、理事長やってる家系だから融通利かせてくれるらしくて(笑)』

涼「そうなんや！それはよかったやん！前に音楽の先生やりたい言うてたもんね」

『うん、いい機会だなと思って』

涼「がんばって！」

『ありがとう！それでね、明後日にはもう地元戻るんだよね』

涼「明後日！？もっと早く言ってくれれば……」

『ごめんね、急で。涼太くんにはお世話になりました』

涼「こちらこそ。最後会いたかったなあ……玲於には言ったの？」

『まだ言ってない。あれから連絡取ってなくて』

涼「……そうなんだ。」

『言いたいけど……声聞いたら気持ち抑えられなくなりそうでやだなあ……結局謝れてないしもう玲於くんに嫌われてそう(笑)』

涼「そんなことないって。玲於も気にしてるみたいだからさ。まあこの間の話聞いたら玲於が悪いと思うけど(笑)」

『いやいや……後で連絡してみようとは思うんだけど』

涼「うん、がんばって」

『……うん。涼太くんありがとうね。忙しいのに！』

涼「全然大丈夫。またね。こっち来る時あったら連絡して！Aちゃんのこと応援してるから」

『うん。わたしもずっと応援するから。元気でね』

？「涼太くーん！あ、電話？ごめん」

涼「隼来たけど代わる？……あ、玲於は今いないから」

『えっ、あ、うん』

涼「隼こっち！Aちゃん」
隼「もしもーし」

……………

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