あの日、あの時、あの場所で Ⅱ【Reo】 (ページ39)

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開場、開演の時間になり

生徒たちも先程よりも更に緊張している感じがある。

音、聞こえてくるしね。

出番前にまた発声練習をし、整える。

芳乃の掛け声でみんなで気合いを入れて、スタンバイ。

『ほら、楽しんどいで！』

取り残されたわたしと芳乃で楽屋のモニターでステージを見る。

芳乃「いいねえ」

『ね、よかった。わたしも高校生に戻りたいわ』

芳乃「Aなら制服着て出てもバレないと思う」

『さすがに無理がある』

芳乃「Aさ、GENERATIONS好きなんでしょ？」

『……バレてた？』

芳乃「見てたら分かる。何年友達やってると思ってんの？めちゃくちゃ羨ましそうにしてたし、生で見るの緊張してたんでしょ(笑)」

生で見るの緊張してたように芳乃の目には映ってたか
そこはまだまだたな、芳乃よ。

『今日なんてフツーにライブ観たかったもん』

芳乃「そうだったの？ごめん(笑)もしくはわたしがリハの時荷物番して、A行かせればよかったね」

『いや、いいよ。近くで見たら心臓破裂するわ(笑)』

芳乃「それは困るだろ(笑)え、誰好きなの？」

『教えなーい』

芳乃「推しくらい教えろって！……待った、もしかしてあんたさ、前言ってた好きになっちゃダメだった人って」

『……君のような勘のいいガキは嫌いだよ』

芳乃「ええ？！嘘でしょ？半分くらい冗談で言ったのに！誰なの？帰ったら事情聴取な！」

『やだ。ほら、みんな戻ってくるよ。みんなお疲れ様ー！』

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