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*
気付けばアパートの前で
『もう着いちゃったー。玲於くんありがとう。おやすみなさい』
「ん。おやすみ、またね」
なんかもう少しお話したいな
『あ、あの……』
「なに？」
『もしよかったら……うち上がってく？』
「……」
『あ、ごめんなんでもない……』
「Aちゃんって他の男にもそういうこと言うの？」
『え？』
「友達なら男でも関係なく家上げちゃうの？付き合ってもないのに？」
『それは違う、玲於くんはそういう人じゃないでしょ』
そんなの玲於くんだからだよ。
「俺だってさ……Aちゃんには分かんないだろうけど」
『……』
「……あと、一応芸能人なわけじゃん」
そっか、そうだよね。
その壁を超えてはいけないって
自分が一番気を付けてたはずなのに馬鹿だわたし。
『……ごめん、ごめんなさい。帰る。気を付けてね』
玲於くんの顔を見ることもできず
アパートの階段をかけあがった。
*
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作者名：はな* | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ge_hana_/
作成日時：2020年5月13日 7時
