緋炎と桜花 #6 【煉獄杏寿郎】【鬼滅の刃】 (ページ16)

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#88 人肌でページ16

「煉獄さんには都希さんを人肌で直接、
温めて貰います。
低体温症の人はそれが一番効率がいいのです」

「私と甘露寺さんで温めてもいいんですが、
もし、助からなかったら
貴方は絶対、後悔しますよね。
そして私たちを責めはしないですけど
気不味くなると思うんです」

「確かに…」

「ですから、貴方に一任しようと思うのです」

「成程」

「当然、都希さんも上半身、何も着てない
状態にするので目隠しです。
そして間違いが起きないように手首を
拘束させていただきます」

「ここまでする必要あるか？」

「念には念を入れてです。
鬼殺隊一の熱い男の煉獄さん、
都希さんを助けてください、
お願いです！！」

「お願い、お兄様！
都希ちゃんを助けて！
私、また都希ちゃんと遊びたいし、
もっとお喋りしたい！！」

しのぶと蜜璃が涙ながらに訴える。
煉獄には見えないが。

「…わかった。都希、辛いだろうが、
上のパジャマ、脱いでくれないか？」

「…はい……」

服を脱ぐ衣擦れの音がする。

「では、布団に入って抱いてれば
いいんだな」

「温めるだけ、ですからね！！
では、私達は退出します。
何かあったら大声で呼んでください」

しのぶは煉獄に釘を刺し、
蜜璃と出て行った。
パタンと扉が閉まる音がすると、
都希が起き上がって煉獄に話しかけた。
　
「今…手首の紐、解きますね。
目隠しはその後、ご自分でとってください」

「いや、目隠しは取らない。
でも手首の紐はとってくれると嬉しい。
あ、余計な所は触らないから！！」

「あなたはこんな状態の私に
何かするような人ではないでしょう。
私は杏寿郎さんを信じます」

都希は蝶結びになっている、
煉獄の手首の暇を解いた。
その手が震えているのがわかった。
そして冷たい。

「では、抱くけど、いいだろうか？」

律儀に煉獄が都希に訊く。

「はい……」

消え入るような声で都希が答える……

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下書きに追いついてきたので
明日は1話のみ更新です。

次回の更新は5月10日の
20時に#89です。