緋炎と桜花 #41【煉獄杏寿郎】【鬼滅の刃】 (ページ9)

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#606 出会いページ9

「お酒とお食事をお待ちしました。
どうぞごゆるりとお過ごしください」

男装した都希がそこまで言うと、
顔を上げた。
そして、煉獄とバチっと目が合った。
煉獄は大きな目をさらに
見開いていた。

(なぜ、よりによって、
この場に！？)

煉獄は大いに慌てた。
背中に変な汗が流れる。

しかし、都希はふいっと目を背け、
後ろを向いた。
そして、

「では、失礼致します」

そう言うと、襖をすっと閉めると、
パタパタと去って行く音が聞こえた。

「あら、あの子、見ない顔ね」

煉獄の相手をしている、
花魁の次席の明里が禿のひとりに訊く。

「今日、厨房に入った人です。
厨房頭が風邪で休んでいて、
お料理上手で助かってると聞きました」

禿が答えた。

「それはよかった。
では、お前様、おひとつどうぞ」

明里が今運ばれて来た、
お酒が入った銚子を持って煉獄に話しかける。

「あ、ああ、よろしく頼む」

少し呆然としていた煉獄であったが、
慌てて銚子を取ってお酌を受けた。

しかし、心中は穏やかではない。
いくら潜入捜査とはいえ、
遊女と遊んでいるのを見られたからだ。

(都希はどう思っているだろうか……)

こんな状態で捜査は出来るのか！？

さて、こちらは浮気現場(？)を
見てしまった都希は、
人のいないところを見つけ、
壁にもたれかかっていた。

(ふう〜〜…
あれは浮気じゃなくて、
潜入捜査だと分かっているのに
メンタルにダメージくるわ〜〜……)

なぜか涙も出てきた。

(なんで涙なんか出るんだろう…
でもキレイな人だったよね…
男の人ならあんなキレイな人が
いいに決まってる……)

「都希さん！」

そんな都希に元気な声がかけられた。

「えっ？」

都希が振り向くと、そこには女装した
【炭子】こと炭治郎がいた。

都希は慌てて涙を拭った。

♪───Ｏ(≧∇≦)Ｏ────♪

煉獄さんと都希ちゃんは
まずいところで出会いました。

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次回の更新は
9月15日の20時、
#607 涙
の一話のみの更新です。