緋炎と桜花 #21【煉獄杏寿郎】【鬼滅の刃】

#311 離された彼 ページ14

「う〜ん……」

都希がゆっくりと目を開けた。

「都希さん！大丈夫ですか？」

しのぶが都希の顔を覗き込んで言った。

「あれ？しのぶさん？
私、どうしたんですか？」

都希は起き上がりながら、しのぶに訊く。

「覚えてないんですか？
貴女、せっかく起きたのに煉獄さんに
きつーーく抱きしめられて、
気絶したんですよ」

「都希ちゃんお兄様に抱きしめられて
気絶しちゃうから、慌てて、しのぶちゃんを
呼びに行ったんだからー！！」

蜜璃がやれやれと言う感じで言う。

「そうなの…私、気絶してたの…
なんか苦しくて気が遠くなった気がしたけど…
でも、杏寿郎さんは悪くないわよ？
耐えられない私が悪い……」

「なーに、言ってるんですか！！
煉獄さんが悪いに決まってます！！
甘やかしたら、あの体力お化け、
また貴女に何するかわからないですよ！！」

「しのぶちゃん、辛辣ねー…」

えらい言われようである(笑)
蜜璃もフォローのしようがない。

「それで、どこか痛いところとか、
苦しいところはないですか？」

「はい、大丈夫です。
ちょっと寝過ぎで背中が痛いですが…
それで、杏寿郎さんはどこに？」

「あの不届き者なら、
私が三発殴って成敗した後…」

三発殴ったんかい。

「そこで石抱きの刑に処しました」

「石抱きの刑？」

しのぶの視線の先には、
正座した煉獄の左の膝に炭治郎、
右の膝に善逸が煉獄の視界を
遮るように座っていた。

石抱きの刑とは、江戸時代の拷問で、
正座した者の膝に文字通り石を置く物である。
ここには石がないので炭治郎と善逸が
代わりに乗っていた。

「しのぶさーん、もう許して
あげましょうよー！」
「俺たち、石の代わりはもう
イヤですー！！」

炭治郎と善逸がしのぶに抗議する。

♪───Ｏ(≧∇≦)Ｏ────♪

石抱きの刑に
伏す男・煉獄杏寿郎(笑)

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