緋炎と桜花 #21【煉獄杏寿郎】【鬼滅の刃】

#309 目覚めの試練 ページ12

「ど、どうしたんですか、炎柱様、
こんな大人数で！？」

なほがびっくりして煉獄に訊く。

「騒がしくしてすまん。
俺に客人が来たんだが、その客人にみんな
ついて来てしまったんだ」

「はあ、そうだったんですか」

そんな、なほに光雄が丁寧に挨拶する。

「はじめまして、お嬢さん。
僕は賀茂光雄。陰陽師です。
都希さんを目覚めさせるために
ここに来ました」

「陰陽師の方ですか！
お願いします、都希さんを
目覚めさせてください！！」

なほは、に光雄にお願いした。

「承知しました。
煉獄さん、胸元が見えるように
少し布団をめくって
もらえませんか？」

「わかった」

煉獄は少しだけ都希の布団を
めくった。

「では、精神力を補填する
式神を胸元に置きますね」

光雄は懐から人型の紙の式神を取り出すと
眠り続ける都希の胸元に置いた。
その式神の色は赤だった。

すると、赤かった式神から、
ふわっと赤い光が発せられ、
すーっと白に変わる。
光雄は式神を取るとまた懐にしまった。

「これで精神力の注入は終わりましたが…
都希さんは起きませんね…」

「どういうことだ？」

「これは精神力の他に生気も
必要かもしれません」

「どうすればいいんだ？」

煉獄が焦ったように訊く。
てっきり都希がすぐにでも起きてくれると
思っていたからだ。

「まあ、普通に考えれば、
元気な人が口移しで生気を分け与えれば
いいんですけど」

「口移し！？」

とんでもない提案に煉獄が大声で叫んだ。

「「キャーー♡」」

その場にいた女子ふたり、
蜜璃となほが歓喜の声を上げた。

「キャー♡お兄様、ここは
目覚めのキスをするしかないですね♡」

「か、甘露寺、こんな公衆の面前で
何を…！」

「前もやったじゃないですかー！！
ここは男らしく、バーン！と
やっちゃってください！！」

確かに前もやったが、こんなに
人はいなかったような…

♪───Ｏ(≧∇≦)Ｏ────♪

光雄さんの慎寿郎さんへの
説教、終わりました。
その説教は慎寿郎さんの心には
言葉の暴力として刺さりました。

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