緋炎と桜花 #2【煉獄杏寿郎】【鬼滅の刃】 (ページ6)

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#19 逃げる者、止める者ページ6

都希は深々とお礼をすると、同性だから
見ててかまわないと言うのに後ろを
向いてくれてるしのぶとアオイに礼を言い、
破けた制服を脱いで着替えた。

男性隊士用ということて袖と丈が長いけど
袖はまくればいいし、大丈夫だ。

「そういえば、今、何時頃ですか？」

ふと、都希はしのぶに訊く。

「居間に掛時計がありますが、
大体、夜中の12時過ぎだと思います」

「時計…時間……」

都希は首をひねっていたが、急に、

「あ、あっ、あーっ！！」

いきなり叫び声をあげた。

「どうしたんですか、大声あげて」

「胡蝶さん！」

「しのぶでいいですよ。たいして歳も変わらない
でしょう」

「ではしのぶさん！色々お世話になりました！
私、どうしても探さなければ
ならないものがあるんです！
探しに行きます！
この御恩はいつか返します！！」

「ちょ、ちょっと待ってください！
今夜は満月だから鬼が活性化して
出現率も上がってます！
また襲われますよ！！」

しのぶが都希の腕をつかむ。

「でもっ！！あれは私が令和から
唯一持ってこれたものなんです！」

都希はしのぶから逃れようとしているが、
蟲柱のしのぶからはなかなか逃れられない。

「行かせてくださいーー！！」

「駄目ですーー！！」

ふたりが玄関でもめているその声は
煉獄のところまで届き、
奥の方から煉獄がひょいっと
顔を出した。

「何をもめているんだ？」

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