☆ ページ11
うぅ…なんか気まずい。
山田さん本人に自分がファンであることを知られて、
なんとなく、気まずかった。
でも、仕事だからね。
ふぅ…
「おはようございます。」
哲人「ん。おはよう…。」
「朝ごはん、出来てますよ。」
哲人「橘さんは、もう食べた?」
「はい、来る前に。」
哲人「そっか……」
そう言って、山田さんは寂しそうな顔をした。
「どうか…されましたか…?」
哲人「昼ご飯は、一緒に食べよう。」
「ど、どうしたんですか?急に。」
哲人「いや、嫌ならいいけど…。」
「嫌とかではなくて…。その、依頼者の家で食べる場合は、お弁当を作ってきたりとか…依頼者に提供するご飯は、食べてはダメなんですよ。」
哲人「でも、お弁当作ってないんやろ?なら、ええやん!依頼者が許可出しとるんやで?」
「わ、わかりました。」
哲人「楽しみやわ〜。」
やっぱり、女慣れしてるのかな。
それとも、私がファンだから?
ファンには、優しくしよう!的な?
「なんで急に……?はっ!!すみません。」
つい、口に出してしまった。
哲人「なんでって……。ずっと一人で食べるんは、寂しいなって思っとったんよ。これから結構お世話になるつもりやから、嫌われたりしたら、この先気まずいなって思ってな。でも、橘さんがずっと俺を応援してくれとるって知って、嫌われんかもしれん!って思ったんよ。」
「な、なるほど…。き、嫌いになることなんて、な、ないです、よ。」
哲人「うん、ありがとな。」
「で、では、あの掃除してきます。」
哲人「うん、よろしくお願いします。」
すごく嬉しいけど、なんか恥ずかしい…!
あと、さりげなく、
これからも結構お世話になるつもりって!!
わぁ…こちらこそよろしくお願いします…。
昼ご飯が、楽しみ…。何作ろうかな…。
231人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:澪 | 作成日時:2021年12月18日 18時