必ず、助ける ページ50
ルパン「片付いたか」
五ェ門「いや、まだだ」
ルパンが銃を下ろしたが、五ェ門の張り詰めた声に次元はマグナムに力を込めた
店の扉からゆっくりと姿を現す男に視線が集まる
ロディ「気づいていたか」
その姿が写真と同じと全員が判断すると、ロディは胸ポケットに手をかけた
その瞬間、次元はロディに向かって銃を構えた
次元「お前が1発撃つ間に、俺はお前に2発当てる」
ロディ「物騒な」
ルパン「ゆっくり出せ」
その言葉通りゆっくりとロディは胸ポケットから携帯を取り出すとある画像を映し出した
そして、言葉を失った
全身傷だらけで横たわり、首には紅い華が咲いたAの姿
五ェ門「お主!A殿に何を…!」
五ェ門が斬鉄剣に手をかけると、さらにロディはある動画を再生させた
隠し撮りのような角度から映されるAの姿は、涙を浮かべながら口を紡ぎ、ロディから与えられる痛みや責めに耐えていた
その姿はあまりにも健気で、不二子は口に手を当て涙を浮かべた
ロディ『協力者は?』
無言でふるふると首を振るとAの身体が大きく跳ねた
ロディ「中々口を割らなかったが…気を抜いたのが間違いだったな」
涙を流しながら、小さな声で呟く言葉に次元は大きく目を見開いた
『ッ……じげ、ん……たすけ て』
そう言うAの動画に、次元は無意識に手を伸ばしたがロディはその携帯を下に降ろした
ロディ「もう手に入れているはずだ、渡してもらおう」
次元「A、は……返してくれるのか」
無言で頷き差し出される手を次元は見つめると、歯を食いしばりポケットに手を入れた
次元「っ……すま、ねぇ」
そうルパンに目をやりながら髪飾りを渡すとロディは高らかに笑った
ルパン「おい、Aを返せ」
ロディ「悪いが、あいつにはまだやる事がある」
不二子「! 約束が違うわ!」
そうして不二子がロディに飛びかかろうとすると、煙幕が視界を覆い晴れる頃にはロディの姿はなかった
次元はグッと自分の拳を握ると少しだけ上を向き
ポツリと呟いた
次元「必ず、助ける」
その小さな言葉に
ルパン三世
石川五ェ門
峰不二子
この3人が大きく頷くのであった
☆○o。 作者です 。o○☆
ようやく最後に入ってきたー!って感じですね笑
序盤から張り巡らせた伏線を回収できるのか…?
続編もよろしくお願いします!
111人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ