ごちそうさん ページ38
「ん〜!!!」
たくさんのウニが乗った寿司を頬張るとAは目を輝かせた
飲み込みお茶を飲むとAはようやく口を開いた
「次元!すっごく美味しい!」
次元「あぁ、そうだな……」
「ちょっと、なんでそんなテンションなの?」
Aは「あ、ボタンエビ」と板前に伝えるとそう聞いた
「美味しいんだから食べなよ〜もう一個ボタンエビ頼む?」
その言葉に勢い良く首を振ると次元はマグロを頼んだ
ほぼ同時に寿司が来ると再びAは口を開けエビを平らげる
次元はすぐさまマグロを口に入れると財布の中身を考え次の寿司を考えていた
「美味しいほんとに……!」
だが、美味しいものを食べた時のAの顔が
次元はとてつもなく愛しいと感じ、止めることなど出来なかった
「あ、キャビア2つ」
だがこの言葉には次元も口を開けた
「あ、彼も食べたいみたいなので3つ」
隣にいるAはニンマリと笑い次元を見た
この場で声を出す訳にもいかず次元は歯を食いしばった
次元「後で覚えていやがれ……」
そうして山ほど乗ったキャビアの寿司を口にして頬を緩ませるAを見て
結局俺も甘いと反省しながら同じ味を共有すべく、次元も寿司を口にほおった
次元「……うめぇな」
「ね!美味しい!」
万遍の笑みを浮かべ笑うAに微笑む
「次元何か食べないの?」
次元「あぁ……エビとウニを」
Aの押しに負けやけくそに頼みそれを頬張る次元をAは愛おしい瞳で見つめた
、
、
、
、
次元「食ったか?」
「うん!美味しかった」
お茶を飲み一段落つくと2人は席を立った
次元「すまねぇが会計を」
店員「お客様からはもう既に頂いております」
次元「は?」
「次元いこ!ご馳走様でした〜!」
Aに腕を引かれて外に出ると車に乗り込んだ
次元「いつの間に」
「カードって便利よね」
人差し指と中指でカードを挟み口角を上げた
「こうやって経済って回っていくのよ」
次元「言うようになったじゃねぇか」
「大人しい女だと思わないでよね?」
次元「そうだな」
そうして次元はAの唇にそっと触れるとエンジンをかけた
次元「ごちそうさん」
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