好きならなぜ ページ30
次元に連れられ、そのホテルの部屋に来た
すごく広い部屋で、ホテルとは思えない外観だった
次元は部屋の隅にある椅子に腰掛けるとAは少し離れたベットに腰掛けた
次元「……悪かったな」
直ぐに口を開いだ次元は、ずっと伝えたかったことを声に出した
「ううん、私も…次元に言いたいことある」
次元「…なんだ」
「……私のこと嫌い?」
予想してなかった言葉に次元は目を見開いた
次元「……んなわけねぇ」
「ううん、あなたは嫌いよ」
次元「ちげえ」
「嘘」
次元「お前のことは嫌いじゃねぇよ!」
「じゃあなんで!名前を呼んでくれないのっ!!!」
次元が椅子から勢いよく立ち上がると同時にAも立ち上がった
次元「っ……」
「最初、ルパンに名前を聞かれた時以来、お前ばっかり!」
次元は唇を噛み締めて声を殺した
「……なのに、なんで…あんなこと……」
目を瞑ると涙と共に、扉の前で交わした口付けを思い出す
「後ろ姿、扉を開ける音、お酒の飲み方、拗ねた時の目……すごく似てるの。でも、違う…次元とは違う」
顔を手で覆い下を向き涙を流すのだった
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