とっつぁんの偶然 ページ47
次元｢ほら｣
｢ありがとう｣
次元から地図を受け取るとAは資料を照らし合わせた
次元｢なんか見つかったか｣
そういうと次元はAにグッと顔を寄せた
｢これ、工事の通行止めの箇所と開通時期が書いてあるんだけど……通行止め期間は書いてないのに地図にはバツがついてる場所があって｣
そういうと次元は地図のバツ印と経緯と緯度を確かめた
次元｢一数間前に開通した道路の情報は書き込まれている、間違いとかじゃねぇ｣
｢次元、この場所……｣
次元｢可能性はある、これ以外にも何らかの情報があるはずだ｣
次元は小型のカメラで資料の写真を撮った
次元｢他にも探すぞ｣
｢うん｣
警察が要請した工事機材や人員
それらがまとまる資料を見ると経費や人員がその場所に集まることがわかる
それらを写真に撮り終えると次元と共に警察署を出た
次元｢これまとめて4日後に間に合わせるか｣
｢間に合うかな｣
次元｢何とかなるだろ｣
｢うん、そうだ……ねぇ！？｣
前から歩いてくる男を見てAは声を大きくした
次元｢おいどうし……たぁ！？｣
次元も同じく声を荒らげると前にいた男は振り返った
銭形｢ん？おぉここの刑事さんですかな！？｣
｢は、はい！お疲れ様です！｣
反射で敬礼すると次元も続けて背筋を伸ばした
銭形｢ここの責任者に会いたいのだが……｣
｢いや知らんし｣とAが呟くと次元は1歩前に出た
次元｢はっ、3階の署長室にいるかと、｣
銭形｢そうかそうか！いやーありがとう！｣
次元の肩をポンと叩くとAの横を通り過ぎた
｢……ふぁあ｣
次元｢まったく、勘なのかなんなのか……｣
｢とっつぁんの偶然も、ここまで続くと怖いわ｣
次元｢とっととずらかるぞ｣
｢うん……｣
そう話すと次元の後ろを追った
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