バーボンをストレートで (ページ32)

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蹴り【次元side】ページ32

次元｢しつこいなとっつぁん｣

ルパン｢そぉ来なくっちゃあ！｣

楽しそうに船を運転するルパンとそれを何故かイルカの大軍を連れて追う銭形

イルカに当たるため銃を腰にしまった

ルパン｢あらら次元ちゃんやさすぃ！｣

次元｢早く巻きやがれ！｣

しばらくしてようやく銭形を巻いた

ルパン｢俺は車取りに行ってくるから、先にAの所行ってくれ｣

落合場所のビーチ付近で船から降りるとその浜辺を歩いた

遠くでICPOの船やらヘリやらがいるのを見てため息をついた

次元｢毎度毎度すげぇこったな｣

アイツはどこかと探し歩くと

遠くの岩影にいる男が目に映る

少し歩くスピードを早めると音が1人肩を組んで笑っていた

次元｢あの馬鹿｣

後ろにいる2人にの方に近づくと

その瞬間に男に組み敷かれた

それを見て二人の男の腹に一撃ずつ蹴りを入れると

首を思いっきり叩き制圧する

男はAの腰に手を当て今にも触れそうな顔を見ると踏ん張った足を回し頭を狙った

そのまま吹っ飛びAの上から消えると

何が起こったのかと｢？｣を浮かべる女

次元｢おい、何してやがる｣

驚いたようにこちらを見るAは周りを見渡した

次元｢蹴り入れろって言っただろうが｣

｢油断したの｣

不貞腐れたように顔を背けるA

コイツ、襲われそうになってんだぞ

手を差し出すと小刻みに震える手が掌をしっかり握った

抱きしめようかと思ったが

少し息を吐くと背中に付いた砂を払った

次元｢…なんもされてねぇか｣

頷くAに安心しルパンのところへ戻ろうとした

が、｢次元｣そう呼ぶ声に足を止めた

｢あの…ありがとう……｣

呟くように放つ言葉に頬を緩め向き直る

するとAの赤く染った頬と濡れた髪の毛
体のラインを強調する姿に息を呑むと

被っていたボルサリーノで顔を隠した

次元｢そうやって素直になっておけば可愛いのにな｣

冗談で、でも半分本気の言葉に脛への蹴りで返される

｢そういえば、どうやってあの大きい人吹っ飛ばしたの｣

次元｢蹴った｣

｢足は折れなかったかい！？｣

次元｢テメェの細い身体と一緒にすんじゃねぇ！｣

そう怒鳴ったが、砂を払った時の肌の感触を思い出し再び頬を緩めた

次元｢あぁ、背中と尻はいい肉ついてたぜ｣

｢なっ！大っ嫌い！！｣

今度は腹に入った完璧な蹴りに悶絶するのだった