煙草の香り【次元side】 ページ20
スーツを持ってアジトに戻るとルパンの姿がなかった
次元｢ルパンは｣
五ェ門｢不二子とどこかに｣
次元｢オイ、ほんとに五ェ門だろうな｣
前にもこれで騙されたのを思い出し1本下がった
五ェ門｢某は某だ｣
次元｢そうかい｣
部屋に戻ろうと五ェ門を通り過ぎた辺りでふと五ェ門に声をかけた
次元｢お前さん、最近いつ煙草吸った｣
五ェ門｢お主が口に無理に入れた時以来吸ってはおらぬ｣
次元｢そうか｣
部屋に入ると袋に入ったスーツと大量の飴に溜息をつく
次元｢まじどうすんだよ｣
スーツを持ち上げクローゼットにしまおうとすると
煙草の香りの中から香る嗅ぎ慣れぬ匂いに動きを止めた
クリーニングした後の独特の薬品の匂いではなく
俺が吸う煙草の香りでもない
どこか甘く、柔らかい香り
柄にもなく、そのスーツを顔に近づけ鼻をｽﾝと鳴らす
次元｢オイオイ、こりゃ参ったな｣
クローゼットを開けハンガーにかけると、そのスーツを1番右側にしまう
次元｢落ち着け……｣
早足にベットに座ると胸から煙草を出すが
数時間前の下りを思い出し開いている飴を1つ取り出し口に入れた
次元｢……甘ぇ……｣
そうして横になるのであった。
、
、
、
、
、
五ェ門｢ﾇﾌﾌ、次元の奴2回も騙されやがって｣
部屋の前で聞き耳を立てていた五ェ門は首からマスクを外した
ルパン｢煙草の話をされた時に匂いでバレると思ったが…こいつぁ重症みたいだな｣
そう笑うルパンの存在に気づかず、飴を舐め続けた
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