You ページ30
目を開けると隣にはあの日のあなたが居た
とても暖かくて…昔の巨大樹の森が広がっていた
レン：…A、元気だった？
A：……蓮？
レン：…俺だよ。
A：……あなたは、本当に…レン？
辺りを見れば巨大樹には緑豊かな葉が生い茂っていて…。穏やかにも小鳥のさえずりが聞こえていた
A：…やっと会えた
レン：…うん。でも…まだAには伝えていない想いがあるだろ…？笑
A：うん…レン、私…あなたのことが…
そう言いかけた時
彼がそっと私の髪を優しく撫でる
レン：俺達を繋いでくれたのは……彼だよ。
A：…？
レン：もう…自分の気持ちに気づいてるんだろ…
その時
ふと…気づいてしまう
これは……夢なんだって…
A：…どういう事？
レン：俺は過去だ。Aは…今を生きないと
A：…レン？
レン：少しだけ…時間を繋ぐよ。その気持ちを伝えるべきなのは…俺じゃない………
その瞬間
辺りが少しずつ白くなり
…意識がどこかへと消えてしまう
〜
A：…ん
目を開けた時、お腹に温もりを感じ
そっと目を伏せると
涙の跡があるラウールが
静かな寝息をたてて眠っていた
A：…ラウール
そっとその銀色の毛並みを撫でると
いつかのあの日を思い出す
抱き上げたその体は小さくて…少し怯えていた
それなのに…今はもう
こんなにも逞しく…大きくなった
ラウール：…ん、…は、A？！
私を見て驚いたように飛び上がり
私の手を強く握りしめた
素直じゃない。
不器用で…口の悪いラウールだけど
きっと…ラウールは全てを知っているんだと思う
A：…ラウ
ラウール：大丈夫、きっとすぐ良くっ…A：ラウ
何かを取り繕うように話すラウール
その声を宥めるように…
感謝を…伝えられるように
A：…もういいの笑…ありがとう
ラウール：何がだよ。もういいって…そんな
A：私は…幸せだった。何千年も待っていた彼が…私の元に会いに来てくれた…
ラウール：…
A：きっと、最後の最後に…私の願いが届いたのかなって…笑
ラウール：…いくなよ。…俺はそのために……
そう言って涙を流すラウール
泣き虫なのは変わらない
でも…大丈夫
あなたは私が弟のように愛した
たった1人の大切な存在
A：…泣かないの
ラウール：…っ
その時
そっと葉が落ちる音がひらり…
私に残された時間は…残り
わずかだ…。
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中間のんちゃん(プロフ) - 初めまして。更新楽しみにしています。お忙しいと思いますが、頑張ってください！続きが気になります。 (2021年3月16日 11時) (
レス) id: 2a1d60382d (このIDを非表示/違反報告)
うつわ - 初めまして！この作品を読んですごく涙が出てきました。早く結末が見たいです。頑張ってください！ (2021年1月23日 15時) (レス) id: ced7731a7e (このIDを非表示/違反報告)
amn(プロフ) - せなさん» せなさん！ありがとうございます！これからも頑張りますね！！(^^) (2021年1月20日 20時) (レス) id: 792676874f (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - amnさん！待ってました！切ないですね（ ; ; ） (2021年1月17日 19時) (レス) id: 9b27145adf (このIDを非表示/違反報告)
amn(プロフ) - せなさん» せなさんっ泣！コメントありがとうございます^ ^！本当に感謝します泣励みになります！ (2021年1月5日 19時) (レス) id: 792676874f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：amn | 作成日時：2020年12月25日 14時
