27 ページ27
.
俺と淳太が付き合いだしたあたりから、おや?と違和感を覚えることがあったけれど俺と淳太が結婚したことを話したあとで確信に変わった──恋人や夫婦なんて理解してないけど本能的にパパを取られると感じとったともくんは赤ちゃん返りをしている。
黄「くっくはけたな。公園行こか!」
緑「だっこ」
黄「すぐそこの公園やで。手繋いで、ほら」
緑「や!だっこちて!」
おっきできない、お着替えできない、朝ごはん食べられない、くつ履けない──いつもひとりで出来てたことができなくなってしまったともくんと公園に行くには家を出るだけで相当骨が折れる。
緑「ぶらんこする」
桃「よーし、のんちゃんが背中押したる!」
緑「ぱぱがおすの」
桃「え〜…じゃあ隣に乗ろうっと」
緑「おとなりはぱぱの!」
黄「パパはともの背中押すもん。そしたら隣乗られへんからのんちゃんにどうぞしてええやろ?」
緑「やあだぁ」
公園中に響き渡る勢いで豪快に泣き出すから滞在時間10分もないけどブランコどころじゃなくなって淳太がともくんをだっこしてすぐに帰ってきた。
桃「これって一時的なやつやんな…?」
黄「そうやと思うけど……ずっと甘やかされずにきて我慢するばっかりでイヤイヤ期もなかったから今になって爆発してるんかも……俺の責任や…」
指しゃぶりをして寝ているともくんの髪をなでながら淳太の表情はどんどん暗くなっていって、ネガティブモードに入ったのがわかる。わかりやすすぎる。
桃「ふたりでいっぱい甘やかしたろな」
黄「…うん」
桃「でーもーともくんねんねしてるから、いーまーは俺が淳太をひとりじめしたってええやんなぁ♡」
黄「ちょお…こしょばいってぇ…ふふっ」
桃「かーわいい」
黄「こら。とも起きてまうからあかん!」
桃「…はぁーい」
黄「ん、いいこ」
その後ちょっとして昼寝から起きてきたともくんはもとより寝起きはあまりよくないけど、リビングでテレビを観てた俺たちのもとにきて「ともくんのことなかまはずれにしたぁ」と大泣き。
黄「とも、ねんねしよ。まんなかおいで」
緑「…のんちゃんはこっちみちゃだめっ」
桃「いやや!ともくんと淳太の寝顔見な寝られへんもん!」
緑「やっ!」
桃「俺もやだ!これだけは譲れへん!」
緑桃「〜〜〜っ」
黄「はいはい、ふたりとも寝ますよぉ」
淳太の姉さん女房具合も進む。…うん、結構すき。ていうかだいぶ好き。尻に敷かれるくらいが丁度いい。
→
187人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:26 | 作成日時:2022年10月21日 0時